公務ネットニュースNO.1159(1/14)

労働基本権回復へ内閣人事局と意見交換
= 人事院勧告制度廃止、労使対等の交渉システム構築を =

 国際労働機関(ILO)の基準適用委員会は24年6月、結社の自由及び団結権の保護に関する条約(第87号)に関連する日本案件を審査し、「自律的労使関係制度を慎重に検討し続け、その障害となっている様々な問題の解決策を模索すること」を日本政府に求める「議長集約」を採択しました。

 全労連は02年11月、公務労働者の労働基本権回復を求めてILOに提訴、これを受けたILOは「団体交渉権およびストライキ権を付与すること」などを内容とする度重なる勧告を日本政府に示してきました。一昨年の「議長集約」も、従来からのILO勧告の延長線上にあるもので、日本政府にはすみやかな対応が求められています。

 こうした国際的な動きも背景に全労連は1月14日、めざすべき自律的労使関係制度の姿をめぐって、内閣人事局と意見交換の場を持ちました。全労連からは九後副議長、公務部会の檀原、福島、浅野の各代表委員および香月事務局長、内閣人事局からは砂山内閣審議官、松本参事官、川口参事官補佐、石田調査官が出席しました。

実効性ある自律的労使関係制度こそ必要

全労連・九後副議長(右から2人目) はじめに九後副議長は、「労働基本権は憲法28条にもとづいてすべての労働者に保証される基本的人権であり、その制約は憲法の理念に反するばかりか、公務職場の健全な発展を阻む根源的な問題だ」とする基本認識をのべ、ILO勧告をふまえてすべての公務員・教職員に労働基本権を保障し、労使対等の交渉で賃金や労働条件を決定できるシステムへの転換、現場の実態に即した柔軟な労働条件決定を可能にする自律的労使関係の構築、公正・中立な中央人事行政機関の設置などの諸課題をあげました。

 そのうえで九後副議長は、「労働基本権の全面回復と実効性のある自律的労使関係の構築に向け、誠意を持った協議をただちに始めるよう強く求める」とのべました。

 これに対して松本参事官は、「自律的労使関係制度については、多岐にわたる課題があると認識しており、こうした意見交換の場を持ながら意思疎通を深めていきたい。職員が大切にされて、公務に誇りをもってモチベーション高く働ける職場になるよう、ともに前へ進めていきたい」とのべました。

 その後、自律的労使関係の構築の必要性について、全労連・内閣人事局の双方の参加者から率直な疑問や意見を出し合いました。あわせて、能力・実績主義の問題点やハラスメント対策など、公務員制度に関する諸課題にかかわっても忌憚なく意見を交わしました。

 最後に、今回のような労使協議を積み重ねていく必要性をお互いに確認し、この日の意見交換を終わりました。

以 上

【参考資料】

 ・ILO基準適用委員会での議長集約(24年6月14日)
 ・2002年に全労連がILOに提出した訴状
 ・上記訴状に対するILO勧告(02年11月20日)

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