午前10時から始まった日比谷野外音楽堂での中央決起集会では、国民春闘共闘の小畑雅子代表幹事(全労連議長)が開会あいさつし、「賃金底上げの大きな流れをつくるため、最低賃金の引き上げ、公務員賃金改善を勝ち取ることが重要だ。コロナ禍だからこそ奮闘しよう」と訴えました。
日本共産党の宮本徹衆議院議員が、政治情勢報告をかねてあいさつしたあと、8単産の代表が1分間アピールでたたかう決意を語りました。
自治労連の田頭愛美中央執行委員は、東京・千葉・埼玉・神奈川の仲間と共に登壇し、ワクチン接種の自治体間競争や接種計画の変更で、月100時間を超える時間外労働の実態を報告し、「公衆衛生、感染症対策の拡充が必要、いのちが大切にされる社会実現に向けてともにがんばろう」と呼びかけました。
全教の井上一洋中央執行員は、必要な人員を増やさず、馬車馬のように働かせるもとで、職場から悲痛な叫びが聞こえてくる実態を話し、「コロナ禍のなかで子どもの命と教育を守るため誇りと夢を持って働けるよう、労働に見合った賃金保障を求める」と決意を表明しました。
国公労連の各組合代表は『お・お・は・ば・ち・ん・あ・げ』のパネルで「あいうえお作文」をつくり、「国家公務員の賃金が上がれば民間の賃上げにもつながる。官民一緒に力を合わせよう」と全国の仲間に訴えました。
民間労組からも、日本医労連、東京地評、自交総連、全国一般、生協労連の代表が、夏季闘争勝利にむけた力強い決意をのべました。その後、全労連の黒澤幸一事務局長が行動提起を行い、閉会あいさつと団結がんばろうを砂山太一代表委員がおこないました。
決起集会の参加者は、野外音楽堂から厚生労働省・人事院前へと移動し、庁舎前での要求行動に移りました。
今夏人事院勧告をめぐって情勢報告した公務労組連絡会の秋山正臣事務局長は、高卒初任給の引き上げや高齢者の処遇改善、非常勤職員の処遇改善と雇用の安定など、人事院勧告にむけた課題をのべ、現在とりくんでいる政府・人事院あての署名を、職場から集め切るよう呼びかけました。
決意表明では、国公労連・全厚生本省支部の渡名喜まゆ子さんが、「厚労省本省では4割近い非常勤職員が働いている。コロナ禍の人員不足で長時間過密労働を強いられている。非常勤職員の存在は、もやは補助的な業務ではない。低い処遇を改善させ不合理な格差を是正し制度を確立してほしい」と強く訴えました。
自治労連の長坂圭造副委員長は、「人権を守る公務職場として、4割におよぶ会計年度任用職員の無権利状態、劣悪な労働条件をただちに改善すべきだ。人事院は、労働基本権制約の『代償機関』として、職員のがんばりに応える賃上げに力を注げ」と求めました。
厚労省・人事院包囲行動の終了後、公務・民間の参加者は銀座にむけてデモ行進に出発し、最低賃金1,500円、公務員賃金改善など思い思いの要求を、横断幕やプラカードなどで道行く人々にアピールしました。