私たちの声明・談話

公 務 労 組 連 絡 会

13年春闘における政府・人事院回答に対する声明


2013年8月26日
公務労組連絡会幹事会

1、政府・人事院は本日、「月額1万円」の賃上げ、臨時・非常勤職員の最低賃金の「時間額1,000円以上」への引き上げなどを求めた13年春闘統一要求 に対して最終回答を示した。
 その内容は、切実な賃上げ要求への具体的な言及はなく、「民間給与との比較にもとづく勧告」(人事院)、「人事院勧告をふまえて検討」(総務省)との回 答にとどまったばかりか、人事院が50歳代後半層の賃下げを示唆するなど不当なものとなった。

2、国家公務員には平均7.8%の賃金削減が強行され、これに準じた地方公務員の賃下げが押しつけられるもと、交渉では、憲法違反の賃下げ法廃止を強く求 めた。しかし、政府は、「わが国の厳しい財政状況」を理由にあげて「廃止する考えはない」と拒否し、人事院は、今年も減額前の賃金で官民比較するとのべ、 あくまで賃下げ法に固執する姿勢を変えていない。
 デフレ脱却を政策の柱に据え、安倍首相みずからが財界に賃上げを要請するなかで、公務労働者だけに賃下げをせまることには道理はない。そもそも、経済対 策と称して赤字国債を大量に増発する政権下では、「厳しい財政状況」とする賃下げの理由はもはや通用しない。
 賃下げ法はただちに廃止し、地方公務員への賃下げの押しつけを撤回するよう重ねて強く求める。同時に、政府は公務労働者の労働基本権の全面回復をはかる べきである。

3、3月13日に集中回答をむかえた民間大手の妥結状況は、一時金の改善は見られるが、ベアゼロ、定期昇給維持にとどまった。結果的には安倍首相の要請は 労使双方から拒否され、今春闘でも財界の賃金抑制が貫かれた。
 一方で、国民春闘共闘に結集する民間組合は、積極的な賃上げ要求を掲げてたたかい、昨年を上回る賃上げを勝ち取っている。公務各単産も、「地域総行動」 や「暮らしを守る総行動」、2次の中央行動などを通して職場・地域から奮闘してきた。
 膨大な内部留保を労働者に還元せよという主張がいっそう道理のあるものとなっているとき、すべての労働者の賃上げへねばり強くたたかっていくことが求め られている。引き続き、13春闘における官民共同のたたかいに全力をあげるものである。

4、自民党は、国と地方の公務員総人件費2兆円削減を公約に掲げ、道州制導入や公務・公共サービスの切り捨てをねらっている。本日閣議決定された公務の高 齢期雇用方針も、総人件費削減を前提にしたもので、定年後の雇用不安をもたらす点で認められるものではない。
 いま、大企業奉仕・軍事費拡大の13年度予算案が審議され、TPP交渉参加を表明するなど安倍内閣が国民生活無視の暴走を続けている。労働者・国民の暮 らしを置き去りにする「アベノミクス」は、いずれ破綻せざるを得ないことはすでに歴史が証明している。
 公務労組連絡会は、安倍自公政権と正面から対決して、すべての労働者の賃上げ、公務労働者への賃下げ攻撃阻止、労働基本権回復にむけて国民と結びついて たたかう決意である。

以  上