各分野
から怒りの発言、たたかいへの決意を固め合う
前日からの雨も
上がり、秋晴れの青空がひろがるもと、日比谷野外音楽堂では12時すぎから「11・18総決起集会」(全労連・国民春闘共闘・国民大運動実行委員会主催、
安保破棄中央実行委員会協賛)が開催されました。集会のオープニングとして「デキシーキングス」の7人編成によるジャズ演奏が会場を沸かせました。
集会は、生協労連のマスコット「最賃くん」に扮した佐伯さんと福丸さんの女性コンビの司会・進行で始まり、主催あいさつした全労連の大黒議長は、労働者派
遣法の抜本改正、後期高齢者医療制度の廃止、TPPへの参加反対、米軍の思いやり予算の廃止などへ国民的運動をいっそうひろげることを呼びかけました。
連帯あいさつでは、沖縄から駆けつけた沖縄統一連の代表は、「基地建設反対」の伊波候補に対する支持が大きくひろがっている県事選挙の情勢をつたえ、
投票日まで10日ほどにせまるたたかいへの物心両面の支援を訴えました。 続いて、現在来日しているフランスCGTの代表が紹介さ
れ、フランスでは国民の70%が賛成し、300万人以上の国民・労働者が参加し、年金の改悪反対の抗議行動を組織していることが紹介され、会場からは連帯の
拍手が沸き上がりました。 6団体からの決意表明では、「20年間に交通運輸の規制緩和がすすんだが、その流れが変わり始めている。
交通基本法の策定を求め、人間らしく働ける交運労働者の労働条件の改善へ奮闘する」(交運共闘・菊池和彦事務局長)、「TPPは食糧自給率の低下にとどま
らず、340万人の雇用が失われ、国民経済にも大きく影響を及ぼす。百害あって一理なしのTPPへの参加を許さないため農民はがんばる」(農民連・白石淳
一会長)、「全国横断キャラバン行動の終結行動として、今日の行動に結集している。社会保障費の増額を求め、いのちを守る運動を広げていく」(日本医労
連・倉敷医療生協労組の山本由香里さん)、「ゆとりの教育を求める。子どもを全員ギャンブラーにすると放言した橋下知事に、大阪のお母ちゃんたちは負けへ
んで!」(新婦人大阪本部・長岡ゆり子さん)、「国保の削減がねらわれている。この不況のなか消費税が10%になれば壊滅的打撃を受けることになる」(東
京土建棗(なつめ)常任中執)などの発言がつづきました。 公務労働者を代表して広島自治労連・関連労組連絡会の松尾事務局長が、
「指定管理制度が導入され大幅な賃金カットになり、よりよい公務・公共サービスはおこなえない。住民・利用者の声を70万枚ビラで訴えて、自治体との直接
交渉で責任を認めさせた。これからも関連労働者として一致団結してがんばる」と決意をのべました。 集会アピールを採択し、この日準
備した色とりどりの要求スローガンタオルを掲げ全労連青年部の松山友幸部長の音頭でシュプレヒコールを響かせました。 全商連・国分
稔会長が閉会あいさつし、「幸せや営業を守るため国民の立場に立って奮闘しよう」とよびかけ、最後に団結がんばろう三唱で集会を締めくくりました。
今こそ公務・公共サービスを拡充しよう!
集会終了後、参加者は、
「霞が関包囲行動」としてとりくまれた各省前での要求行動へと移動しました。 総務省前では、住民犠牲の「地域主権改革」反対、公
務・公共サービスの拡充、公務労働者の賃金・労働条件の改善などを求めて行動がとりくまれました。 はじめに、公務部会の野村代表委
員が情勢報告をかねて主催者あいさつし、地域主権改革の本質にも触れながら、「国民に対する国の最低限の保障をも放棄して、国民を犠牲にするものであり、
政府のねらう地域主権改革を放置するわけにはいかない。今こそ公務労働者が公務サービスを担っていくことが重要であり、自分たちの仕事を大いに語り、国民
世論を大きく広げていこう」と訴えました。 新日本婦人の会・加藤副会長と日本医労連・小池副委員長が激励に駆けつけ、加藤さんは
「住民のいのちとくらしを守る砦である公務への攻撃に強く反対する」とのべ、小池さんは「医師・看護師・介護労働者不足は本当に深刻だ。地域に不可欠な
サービス拡充のため、ともにがんばろう」とそれぞれ力強い連帯の訴えがありました。 各単産の代表の決意表明では、「事業仕分けによ
る予算削減の結果、河川管理などに対する苦情や要望が激増している。国民の生命と財産にかかわる問題として世論に訴えていく」(国公労連・全建労関東地本
の坂上委員長)、「郵政民営化で住民生活に大きな支障をきたし、元に戻してほしいという国民の声が多数だ。非正規社員の10万人正社員化にむけて全力をあ
げる」(郵産労の日巻書記長)、「アンケートなどで福祉や医療の充実を求める住民の声が圧倒的だ。国民共同の運動を広げ、住民生活を守る地方自治拡充のた
め奮闘する」(自治労連・埼玉県本部の林委員長)とそれぞれ発言しました。 行動の最後に、特殊法人労連・竹内事務局長のリードで
シュプレヒコールを繰り返し、総務省へむけて要求を突きつけました。
消費税増税反対、中小業者の営業と暮らしを守れ
財務省前要求行動は、1,000名を超える参加者が歩道を埋めつくすなか、全労連の渡辺事務局次長の司会ですすめられました。主催者あいさつに立った小松
全労連副議長は「菅内閣の公約違反が相次ぐなか、国民各層との矛盾はますます拡大している。すべての労働者の賃上げで家計をあたため、内需拡大を実現しよ
う」と訴えました。 リレートークでは、「消費税を増税する理由はない。きっぱり反対すべきだ。税収減というが軍事費を削減し、大企
業や資産家に応分の負担を求めれば増税の必要はない」(新婦人・岡田中央常任委員)、「消費税増税は中小業者の営業とくらしを守るためにも反対だ。署名や
宣伝を大いにひろげ、全国から運動を盛り上げるためがんばる」(全商連・今井運動政策局次長)、「健康保険証を奪われて手遅れになるという命の危機が広
がっている。医療費を増やし、医療・介護の充実こそ必要だ」(全日本民医連・湯浅事務局次長)、「4月から教育条件整備の議会請願に取り組み、宗谷の9市
町村すべてで採択された。少人数学級の予算を責任もって付けてほしい」(全教・道教組)と、財務省に対して切実な要求が語られました。行動の最後に、参加
者の気持ちをひとつにしたシュプレヒコールが、自治労連・熊谷中央執行委員のリードで力強くおこなわれました。
定年延長には働き続ける職場づくりこそ必要
定年延長に向けて働き続けることができる職場づくりとあわせ、社会保険庁の分限免職撤回を要求にかかげ、公務部会として人事院前での要求行動をとりくみま
した。 中川公務部会幹事の司会により、主催者あいさつにたった山口公務部会代表委員・公務労組連絡会議長は、「労働者の賃金が下が
り続けるような国はない」と切り出し、財界のシンクタンクも賃上げが必要と述べているなど、賃金引き上げが必要との認識を示したうえで、定年延長にむけた
労働条件整備の必要性を訴えました。さらに、社保庁職員の分限免職を強行した厚労省の姿勢を厳しく糾弾し、人事院に正当な判断をおこなうよう訴えました。
秋山公務部会事務局次長から、給与法案の審議を通した人勧制度を踏みにじる給与法改正をねらう動きが報告され、また、定年延長と働き続ける職場つくりにか
かわり、人事院の意見の申し出と政府に対する追及の必要性がのべられました。 決意表明では、自治労連・愛媛県本部若藤副委員長から
働き続けることが困難な医療現場の実態が、全教・都教組坂爪副委員長から賃金確定闘争の状況や公務員バッシングに対抗する必要性が、国公労連・全労働九後
中央執行委員から現場で定年延長などの企業指導をおこなっていることや定年延長にかかわる問題点が指摘されました。 「全厚生闘争
団」を代表して北久保さんは、分限免職された不当性を述べ、人事院に公正な判定をおこなうよう訴えるとともに、支援への感謝の言葉がのべられました。
最後に、兼子公務部会幹事のリードで、仲間たちの熱いシュプレヒコールが霞が関に響きました。 |