中央総決起集会〜なくせ貧困!守ろう雇用!
寒風吹きすさぶなか第1波集会は12時から日比谷野音で始まりました。生協労連の木下さんと首都圏青年ユニオンの武田さんの司会のもと、主催者あいさつで
全労連大黒議長は「賃金や雇用の改善を思い切ってすすめ、内需主導の経済に切り替えなければ景気は回復しない。政府に対し『今こそ国民生活の改善に責任を
果たせ』の声を上げ、日本の未来に向けて国民の共同をさらに広げていこう」と呼びかけました。政党あいさつでは、日本共産党・小池晃参議院議員が激励に駆
けつけ、社民党からも激励のメッセージが寄せられました。 各団体からの発言では、初めに第2波集会からのエールとして建設首都圏共
闘・瀬田議長は、「建設労働者の生活実態アンケートで93.4%が仕事と暮らしが厳しいという回答が出ており、建設労働者は大変厳しい状況のなか暮らして
いる。まさに本日のスローガンどおりだ。官民の人たちが共同してはたらく者の幸せと未来をめざそう」と訴えました。 全労連女性部と
新婦人は、人間らしく働くルールの確立で、男女平等の実現を求めるパフォーマンスを披露し、その後、各団体からは、「京都府職労での非正規職員の待遇改善
の前進と全国どこにいても守られる地域主権を認めよ」(自治労連山口副委員長)、「28年前台湾からの留学生で日本に来た。驚いたのは差別を知った時だ。
口紅を作りつづけ最後にクビを切られた。差別をなくして派遣法の抜本改正を」(全労連全国一般・神奈川資生堂アンフィニ分会)、「一昨年から経済危機で仕
事がない状況だ。今年は10日くらいしか仕事をしていない。大企業による産業空洞化のもと日本のモノつくりの基盤が薄れている。下請への低単価をなくし大
企業への内部留保を吐き出させよう」(全商連・大田民商小林常任理事)、「富山はチューリップの生産日本一。冬には何もできない雪国でつくり続けてきた
が、1988年にチューリップの球根が自由化され生産者は大変だ。自給率向上に役立たないチューリップに税金投入してよいのかのと減らされて続けている。
堅く団結してたたかう」(富山農民連の水越書記次長)、「介護報酬のプラス改定で2万円の賃上げ、交付金で1.5万円の改善がみられたが赤字の補填として
使われ収入が少し増えただけに過ぎない。社会保障の充実を求めていく」(東京医労連米沢さん)、「COP15では日本政府は先進国として役割を果たすこと
は待ったなしの段階に来ている。COP15は残念な結果となったが4万人以上のNGOの熱気でやっと保留にこぎつけた」(公害地球懇・橋本運営委員)など
のリレートークが続きました。 続くシュプレヒコールは全労連青年部の野村書記長がプラカードパネルを使って“なくせ貧困!守ろう暮
らし!”を連呼しました。集会アピールを国公労連高木中央執行委員が提案し、閉会あいさつでは民医連の長瀬事務局長が「人間をモノとして扱う社会は黙って
いても変らない。行動することによって要求実現ししよう」とのべ、団結がんばろう三唱で集会を締めくくりました。 この集会に先立
ち、11時から始まった厚生労働省前の要求行動では東京地評伊藤議長が主催者あいさつし、全労連の伊藤常任幹事が労働者派遣法の抜本改正など情勢報告おお
こないました。決意表明では、国公労連全厚生の国枝中央執行委員が分限免職撤回へたたかう決意を述べました。
地方財政の拡充、住民本位の地方自治の確立を
午後からは、4か所に分かれて要求行動にとりくみました。総務省前では公務部会を中心に250名の仲間が集まり、要求行動を展開しました。主催者あいさつ
で野村代表委員は、冒頭に社会保険庁職員の分限解雇を即時撤回させることを全体で確認しようと訴えました。続けて、春闘情勢にかかわり、大企業の内部留保
をはき出させる春闘にしようと述べつつ、非正規労働者の雇用を守るたたかい、加えて、基本的な労働組合活動である要求書の提出と交渉を全職場でやりきろう
と呼びかけました。 秋山公務労組事務局次長より、春闘における賃金闘争、公務・公共サービスの拡充を求めるたたかい、公務員制度改
革などの情勢が報告されました。 情勢報告を受け、決意表明した滋賀自治労連の大道氏は、派遣労働が滋賀県でも増大している実態と、
高島市で働いている164人もの非正規労働者を雇い止めして、派遣会社に業務を委託する条例が可決されたことを報告し、公務・公共サービスが破壊されてい
る実態を告発しました。 続けて民放労連の赤塚委員長は、午前中に総務省へ要請したことを報告し、2011年7月から始まる地上デジ
タル問題で混乱が生じていることを訴え、スムーズな移行がはかれるよう国の責任を追及していく決意が述べられました。 最後に、参加
者全員によるシュプレヒコールを行い、春闘勝利に向けた意気込みを霞が関に響かせました。
国民の暮らしを暖める2010年度予算の実現を!
国民本位の財政確立、税制の抜本的改革などを求める財務省前要求行動は、金融庁・経済産業省への要求も合わせて、全労連・斉藤常任幹事の司会で行われまし
た。
はじめに、主催者あいさつで東京地評・伊藤議長が、「中小・零細企業の負債総額は昨年比で1.7倍になるなど大変厳しい。いま大事なことは、政府がしっか
りと中小・零細企業を倒産から守る政策をとることだ」と訴えました。
全労連公務部会・松本事務局次長の情勢報告では、「経労委報告」の反労働者性や、2010年度予算案や「地域主権」の問題点を報告し、「地域から『目に見
え、音が聞こえる』春闘を作り上げよう」と呼びかけました。
続いて、各団体の発言では、郵産労・本多特別執行委員から「民営化で人減らしと非正規社員化が強行されている。労働者の使い捨ては許さない。正社員が当た
り前の社会実現のため奮闘する」、映演労連・河内委員長から「新政権からは文化政策がまったく見えてこない。事業仕分けで切り捨てるものではない。日本の
文化を枯らせないように奮闘する」、全商連・嶋岡常任理事から「政府が『格差の解消』というなら、今すぐ大企業・大資産家優遇税制をやめるべき。政府、政
党、議員に不公平税制の解消を迫ろう」とそれぞれ決意が述べられました。
行動の最後に、全教・伊勢書記の音頭によるシュプレヒコールで、財務省へ向け「国民へ予算をまわせ!」「中小企業の営業を守れ!」などの要求を突きつけま
した。
民主的公務員制度の確立、公務・公共サービスの拡充を
内閣府前の要求行動では、全労連「公務員制度改革」闘争本部の宮垣副本部長は主催者あいさつで、公務員の労働基本権制約の歴史的経過にふれ、「民主的公務
員制度の確立と労働基本権の全面回復、政治活動への自由を勝ち取ろう」と呼びかけました。 情勢報告で黒田闘争本部事務局長は、今国
会に出されようとしている公務員制度改革にふれ「政治主導で幹部人事を一括管理しようとしている。しかし内閣からも異論が出され、閣議決定が見送られた。
また、分限免職によって、多数の社会保険庁の職員が不安ななかで暮らしていることには目を向けず、解雇を前提にしたような法案は、断じて認められない」と
報告しました。 決意表明では、「特殊法人労連は独立行政法人に移行した。1月30日に事業仕分けに関するシンポジウムを開催した。
その中で誤った事業仕分けがおこなわれていることがわかった」(特殊法人労連篠原副議長)、「新潟地震では、レスキュー隊員の前に駆けつけたのは地元の中
小建設業者だ。公共事業の削減やダンピングで下請けたたきがおこなわれ、国民の命と防災を守る防災事業実現のため公契約条例の制定が望まれる」(国公労連
全建労浅野中央執行委員) など公務・公共サービスの拡充を求める発言がつづきました。 この後、各省庁前の参加
者はふたたび日比谷公園霞門に集合し国会請願デモをおこない、デモ終了後には、全国会議員にむけて労働者派遣法の抜本改正を求める要請と最低賃金
1,000円の実現を求める要請行動に取り組みました。 |