No.684
2008年9月19日
生活改善、政治転換へ秋のたたかいがスタート

= 秋季年末闘争第1次中央行動に700人が結集 =

  衆議院の解散・総選挙が間近に伝えられるもとで、公務労組連絡会は19日、国民春闘共闘との共催で、時短勧告の早期実施、賃金確定闘争勝利、政治の民主的転換などの諸課題を掲げ、秋年闘争の第1次中央行動にとりくみました。
  中央行動には全国から700名の仲間が結集し、総務省前の要求行動、総決起集会、デモ行進などで奮闘しました。

 

時短勧告はただちに実施を!国民生活無視の自民党には怒りの声

 日本列島をかすめて通過する台風の影響で、上空にはぶ厚い雲が立ちこめ、今にも雨が降りそうななか、中央行動は昼休みの総務省前の要求行動からスタートしました。
  主催あいさつした米浦副議長は、汚染米拡大の責任をとって太田農水大臣が辞任表明したことを紹介しつつ、「米の流通管理を放棄した国の責任は避けられず、辞任は当然だ。農水省は地に落ちた」とのべ、また、秋のたたかいにむけて、「生活危機打開へ農民も漁民も立ち上がっている。公務労働者も総決起しよう」と訴えました。
  民間労組を代表して生協労連の桑田委員長は、「自民党は、パフォーマンスの総裁選で、まともな政治をやろうとしていない。異常な物価高に汚染米、こんな時に国会が閉じていていいのか。食の危機と不安にハドメがかからないなか、国会で大いに議論をすべき」と怒りを込めてあいさつしました。
  つづいて、公務員の賃金・時短の課題を中心に、熊谷事務局次長が情勢報告し、時短勧告の早期実施を求めた9月17日の総務省交渉の模様などが伝えられ、「国政の民主的転換をはじめ、国民の暮らしを守るたたかいの先頭に立って奮闘しよう」と呼びかけました。
  その後、3名の単産代表が決意表明し、「国交省は地方職場も勤務は深夜までおよび、職場で寝泊まりしている。職員の努力に寄りかかっているのが実態だ。15分の所定勤務時間短縮の早期実施を求める」(国公労連・全建労関東地本・篠原書記長)、「自治体の首長などと懇談をひろげてきた。みんな、国にだまされたと言って怒っている。労働組合といっしょに運動したいという声も聞かれた。秋のたたかいのなかで地域から共同をひろげる」(自治労連埼玉県本部・林書記長)、「簡易郵便局廃止やATM撤去でサービスが後退している。郵政民営化の見直しとともに、賃金が正規職員の3分の1という21万人の非正規職員の均等待遇実現へたたかう」(郵産労東京地本・吉澤委員長)など、職場・地域でのたたかいが報告されました。
  最後に、特殊法人労連の篠原副議長のリードで、総務省にむけてシュプレヒコールを繰り返しました。

「政治を変える絶好のチャンス」と決意固め合う

 総務省要求行動に続いて、参加者は社会文化会館ホールに集結し、公務労組連絡会・国民春闘の共催による「08秋年闘争勝利!9・19総決起集会」を開きました。
  主催者あいさつに立った大黒公務労組連絡会議長・全労連議長は、「国民は、政治を動かす実感をつかんできている。今度の総選挙は、国政の転換を図る絶好のチャンスだ。ベアゼロの一方で、時短勧告、非常勤職員の指針が出された。要求の実現へむけ運動を強めよう」と呼びかけました。
  民間組合を代表して建交労の佐藤委員長があいさつし、「公務の民間化がすすむなか、委託の労働者を組織し、その賃金・労働条件をため、官・民労働組合の協力が大事だ。建交労は、全建労の仲間と国交省の委託労働者の雇用確保をたたかっている。組織化をすすめ、生活防衛のたたかいをともにすすめよう」と、公務労働者にエールをおくりました。
  総選挙が迫るもと、日本共産党国会議員団を代表して塩川鉄也衆議院議員が集会に駆けつけ、「福田首相の政権投げ出しに続いて、今日、太田農水大臣が辞任したことは、自公政治の行き詰まりと国民が政治を動かしていることを示すものだ。選挙を通して、悪政の大本である政・官・財の癒着をただそう。日本共産党は、総選挙で大躍進を勝ち取り、みなさんの要求実現のために奮闘する」と決意を込めたあいさつがありました。
  闘争報告で黒田事務局長は、「生活危機突破」のたたかいに労働者が先頭に立つこと、労働者派遣法改正や労働基本権回復など働くルールを確立することなどとともに、10月14日公示、26日投票の公算が大きい総選挙で、労働者みずからの手で政治の民主的転換を勝ち取るために奮闘することが提起され、また、労働者・要求実現へ全労連の配置する「11・13統一行動」などに総結集することを訴えました。
  決意表明では、「過日の定期大会で『21世紀国公大運動』の方針を決定した。憲法にもとづく行政と職場の総点検運動として、こんな社会をつくりたいと願う共同の運動をひろげる」(国公労連・阿部副委員長)、「憲法をくらしと地域・自治体に生かそうというスローガンのもと、改憲の流れを止め、貧困と格差のない社会、住民が主人公の地域づくりにに全力をあげる」(自治労連・川西副委員長)、「総裁選のパフォーマンスは国民の批判をあびている。いまこそ政治を変え要求を実現する絶好のチャンスだ。憲法を守り生かすために政治の力を変えるため全力をあげる」(全教・東森書記長)など各単産代表の力強い発言がつづきました。
  閉会あいさつで米浦副議長は、「あらゆる分野で国民生活は厳しい状況だ。原因はどこにあるのか国民は気づいている。財界いいなりアメリカ奉仕で国民不在。長期にわたる小泉政権以降の新自由主義が格差拡大をもたらした。多くの人たちがそれぞれの分野で自分たちの要求をもって立ち上がろう」とあいさつし、集会の最後に団結ガンバロウで締めくくりました。
  集会終了後は、小雨が降り出した赤坂の繁華街をぬけて、霞が関から日比谷公園までをデモ行進し、それぞれ工夫を凝らしたプラカードなどをかかげて、道行く人たちにアピールしました。

食の安全を守れ!国は汚染米拡大の責任をとれ
〜 農水省前で農民連などがアピール行動 〜

 「汚染米」事件が際限のないひろがりを見せるなか、問題を招いた国の責任を問うため、農民連、食健連などが呼びかけて19日午後、農林水産省前で抗議・要求行動がとりくまれました。
  この行動には、民間組合や民主団体などともに、総務省前の行動に参加していた公務単産の仲間たちも合流、行動を盛り上げました。

以 上