No.675
2008年7月9日
地方ブロック組織が人事院地方事務局と交渉

= 猛暑のなかをさまざまな行動で要求実現へ奮闘 =

  夏季闘争最大規模の「7・17中央行動」を前にして、各地の地方公務産別組織では、人事院地方事務局への要求行動や交渉がとりくまれています。
  7月3日には東北公務関連労組連絡会が「一日総行動」を展開し、14日には近畿公務共闘が大阪労連など民間労組とも共同して人事院包囲行動で奮闘しました。
  いずれの行動も、ブロック内の各県の仲間が参加し、切実な要求の実現を人事院に訴えました。こうした要求をたずさえて、「7・17中央行動」に一人でも多くの仲間が参加し、ヤマ場の行動を成功させるため当日まで全力をあげることを呼びかけます。


原油高騰をふまえて寒冷地手当を引き上げよ

 東北公務関連労働組合連絡会は7月3日、人事院勧告を前に仙台市内で「一日総行動」を展開しました。
  当日は、午前中に全人連東北・北海道ブロック(幹事県−宮城県人事委員会)への要請行動にとりくみ、夏季重点要求書を提出し、燃料代高騰のもとでの寒冷地手当や通勤手当の改善をはじめ、切実な要求の実現を要請しました。
  昼休みには、官庁街に近い勾当台公園で決起集会を開催し、職場からも多くの仲間が駆けつけ、約200名が参加しました。集会では、東北公務関連労組の佐々木代表(秋田県高教組)が主催あいさつし、黒田公務労組連絡会事務局長が中央の情勢報告をかねて激励あいさつしました。
  集会アピールの採択後、参加者はただちにデモ行進にうつり、人事院東北地方事務局の前を通ったデモ隊は、「公務員賃金を改善せよ!」などのシュプレヒコールを官庁街に響かせました。
  午後からは、各県代表の出席のもとで人事院東北地方事務局と交渉し、賃金・手当、労働時間短縮などの要求実現を求めました。交渉では、物価上昇をふまえた賃金の改善、とりわけ、燃料費が高騰しているもとで、寒冷地域である東北の実態をふまえて、寒冷地手当の改善などにかかわって、本院へ意見をあげるよう強く求めました。
  交渉終了後は、各班に分かれて自民、公明、民主、共産、社民の各党の東北事務局を訪問し、全国一律最低賃金の法制化や「時給1,000円」の賃上げ、比較企業規模100人への改善、寒冷地手当引き上げを訴え、要求実現にむけた協力・共同を呼びかけました。

   地元商店街からのアイス差し入れに暑さも吹き飛ぶ

 猛暑となった7月14日、近畿公務共闘は、大阪労連と国公近畿ブロック会議との共催で、8月の人事院勧告を前に、賃金の底上げ、所定労働時間の短縮、非常勤職員の処遇改善などの切実な要求実現に向けて総行動を展開しました。
  当日は、早朝から大手前の官庁街で早朝宣伝にとりくみ、午後からは、大阪労連傘下の民間労組や、近畿で働く国や自治体の仲間たち250名が参加するもとで、官民共同の人事院近畿事務局包囲行動がおこなわれました。
  2時半からはじまった人事院近畿地方事務局前の行動では、近畿公務共闘の藤本議長の開会あいさつで始まり、続いて主催者を代表して大阪労連議長があいさつに立ちました。
  また、地元の商店からは氷菓子の差し入れをいただく一方で、地元選出大阪市議会議員の清水ただしさん(芸名:極楽亭ペンギン)が激励のあいさつに駆けつけるなど、地元の人たちと連帯した行動になりました。
  人事院との交渉は、国公近畿ブロック会議と近畿公務共闘がそれぞれ実施し、近畿公務共闘の交渉では、賃金・手当の改善を中心に、非常勤職員の処遇改善などの課題について回答を求めましたが、民調結果の集約中で勧告内容の詳細はわからない、本院に伝えるとの回答に終始しました。
  また、民調の比較企業規模を「50人以上」へ引き下げたことについて、改悪された2006年の交渉でも議論になったが、「骨太の方針」にも明記され、政府の賃下げ圧力に人事院が屈服した結果であり納得できるものではないこと、この間の民調の調査数についても50人規模の事業所数が意図的に増やされているのではないかと指摘しました。
  しかし、人事院は、調査数について詳細はわからないと回答を避けました。そして、非常勤職員の処遇改善問題について、賃金のガイドライン案が示され公表される予定になっているが、任用期間についても抜本的改善が必要であり、政府に対して毅然とした対応をおこない、処遇を改善するよう求めました。
  人事院前の行動の最後には、国公近畿ブロック会議議長が要求実現にむけて最後までがんばろうとのあいさつで締めくくり、暑い1日の行動を終えました。

以 上