No.603 2007年3月6日 |
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賃金上げろ!パート・臨時の均等待遇を! |
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07春闘3・6第1次中央行動で公務・民間の統一行動を展開 | |
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政府は、職員を馬や牛のように思っているのか!前夜のどしゃ降りの雨もすっかり上がり、ときおり日が差す好天に恵まれるもと、第1次中央行動は、総務省・人事院前、行革推進事務局前での要求行動からスタートしました。この他、自交総連の国土交通省前行動、福祉保育労や建交労の厚生労働省前の要求行動などいっせいに各省庁への「包囲行動」がとりくまれました。 総務省前要求行動で主催者あいさつした駒場副議長は、「最近になって厚労省が偽装請負を改善するよう求める通達を出すなど、私たちの運動が情勢を変えていることに確信を持とう。07春闘で前進を勝ち取り、来るべき2大選挙に勝利しよう」と呼びかけました。 民間労組を代表して、JMIUの三木書記長が行動に駆けつけ、「金属労組懇の行動を各地で開いてきたが、『すべての労働者に賃上げを』というプラカードには市民からも支持・共感が寄せられた。市民の期待がこんなにも大きな春闘はない」と確かな手応えを話し、参加者を激励しました。 黒田事務局次長が、昨日の交渉報告をはじめ、賃金・労働条件改善など総務省をめぐる課題、キャラバン総行動などの地域からの運動の到達点について情勢報告したあと、3人の職場代表が決意を表明しました。 発言では、「1月4日から民間と共同で宣伝行動にとりくんできた。4月以降に埼労連と共同で自治体キャラバンを予定している。みんなが幸せを感じる国づくりを、この春闘ですすめたい」(自治労連埼玉県本部・青木副委員長)、「賃上げもなく、人不足で長時間労働を強いる政府・人事院は、職員を馬や牛だと思っているのか!今日の行動には全国から上京している。みなさんとともに奮闘したい」(国公労連全司法・本間副委員長)、「就学援助制度の後退で、貧困のなかで学校に行けない高校生や、母子家庭で母親が遅くまで働いて、夜はひとりぽっちの子どもも増えている。希望が語れる教育にするため、父母と共同ひろげてがんばる」(大教組・浅田書記次長)など、職場の怒りも示されました。 最後に、自治労連・高坂中執の発声によりシュプレヒコールを総務省にぶつけて、要求行動を締めくくりました。 非常勤・臨時職員の賃金の大幅な引き上げを人事院前の要求行動では、主催者あいさつした若井事務局長は、大手民間組合が賃上げ要求していること、非正規労働者の賃上げ、均等待遇への動きが広がっていることなど今春闘情勢にふれ、人事院に賃上げを強く求めていることを強調し、また、憲法問題では、「改憲を許さないためにも2大選挙で奮闘しよう」と訴えました。激励に駆けつけた生協労連の桑田委員長は、「生協店舗もコンビニ同様に深夜までの営業となって、労働者は低賃金で長時間労働を強いられている。『普通』と『当たり前』を取り戻す春闘にしたい」と、熱い思いを語りました。 人事院をめぐる情勢報告に立った浅野賃金・労働条件専門委員長は、大企業の97%が黒字だが、中小企業や労働者に還元されていない状況にあるが、今春闘においては、民間労組でベースアップを含む賃上げ要求が増えてきたこと、自民党の中川政調会長が従業員への還元拡大(賃上げ)を求めるなど、状況が変化していていることを紹介し、人事院との交渉内容も報告し、「引き続き、全国の職場から要求を押し上げよう」と呼びかけました。 決意表明では、「昼休み時間が45分になって、食事も取れない時がある。長期病休者が5年間で倍増しているもとで、労働時間短縮にむけてがんばりたい」(国公労連全労働・海野中執)、「地方は市町村合併が進んだ結果、行政水準や職員の処遇が下げられるゆゆしき事態が進んでいる。地域間格差の拡大を許さないために奮闘する」(兵庫自治労連・森栗書記長)、「独立行政法人でありながら労使協議が無視され、2006年から5年間で人件費を5%引き下げが法で決められている。一方的労働条件切り下げを許さないたたかいをすすめる」(特殊法人労連・財津幹事)などの決意がのべられ、最後に国公労連・工藤中執のリードでシュプレヒコールを人事院にぶつけました。 労働基本権を返せ!民主的な公務員制度の確立を行革推進事務局前要求行動では、約150人が行革推進事務局のある虎ノ門「第10森ビル」前に結集しました。主催者を代表して福田副議長は、「公務員制度改革をめぐって情勢が急展開している。参議院選挙の目玉として公務員制度『改革』がねらわれているが、2004年に頓挫した問題のある内容であり、何としても国会提出するという自民党の暴挙を断じて許さずたたかおう」とあいさつしました。 情勢報告にたった新堰事務局次長は、「政府与党から公務員制度『改革』の声が聞こえてくるが、労働基本権など公務員制度のあり方は、労働条件との深いかかわりがあり、労働組合との合意をふまえてすすめるべきものだ。ILO勧告に沿った民主的公務員制度の確立を求める団体署名の集約に、07春闘で全力をあげよう」とのべました。 各単産の決意表明では、「『市場化テストの』導入により登記事務が民間開放される。しかし、不動産売買など国が責任を持っているからできることだ。民間開放の問題点を明らかにしていく」(国公労連全法務・橋本副委員長)、「20年前に職場がパート化され、今では非正規職員の数が正規をうわまわっている。時間が短いだけなのに、年収は100万円に満たない。安心して働ける職場と正規との均等待遇を求めていく」(自治労連・北九州市学校嘱託職員労組・武井書記次長)、「郵政事業は10月から民営化されるが、『サービスを低下させない』とする国会付帯決議や国会答弁がなされているにもかかわらず、簡易郵便局の廃止やATMの撤去などがすでに始まっている。国民の怒りを組織しながらたたかっていく」(郵産労・砂山副委員長)とそれぞれ決意が表明されました。 最後に全教の水落書記のリードでシュプレヒコールをぶつけました。 決意あふれるパフォーマンスで会場が盛り上がる各所で行動をしていた公務・民間のすべての参加者は、日比谷野外音楽堂に総結集し、12時30分からは、「なくせ!ワーキングプア、格差と貧困、安心できる雇用と賃金を!3・6中央集会」が開かれました。「ニューフィル千葉」の演奏がはじまる12時すぎからぞくぞくと参加者がつめかけ、集会が始まる頃には、野外音楽堂の座席がびっしりと埋まりました。 主催者を代表して登壇した坂内全労連議長は、「まじめに働いても暮らしていけない。大企業に減税、庶民に増税。絶対におかしいとモノを言おう!みんな力を合わせてたたかえば、必ず要求は前進する。明るく元気にたたかおう!」と、シュプレヒコール調のあいさつで会場を沸かせました。 その後、民間労組を代表して自交総連の小林書記次長、公務労組連絡会からは自治労連の田中副委員長が決意をのべました。田中副委員長は、「全県キャラバン総行動」の四国リレーキャラバンでの経験を交えながら、「各自治体を訪問し、対話するなかで、情勢の変化を感じた。高知の大月町では、憲法擁護にむけて公務労組はもっとがんばれと町長から激励された」などとのべ、住民のための自治体づくりへの決意をのべました。 パート・臨時労組連、全労連青年部、女性部の3団体は、趣向を凝らしたパフォーマンスを披露しました。たくさんの参加者が色とりどりのノボリや横断幕を持って登壇し、舞台を埋め尽くしたパート・臨時労組連の仲間は、実効あるパート法の実現、全国各地での最低賃金審議委員の選出へむけた決意を語りました。 全労連青年部の「パネルクイズ・アタック25」では、麻生外相、柳沢厚労相、小沢民主党代表に扮した3人に、小川青年部長が立ちむかい、最低賃金や少子化などの「難問」に小川部長が次々と正解、最後はみごと優勝するというパフォーマンスに喝采を浴びました。 宇宙人?に扮した怪しい2人が、怪しい「ドラゴン」をあやつり、「NO!長時間労働」「退場!柳沢厚生労働大臣」「NO!憲法改悪」などのスローガンを次々と掲げていく全労連女性部のパフォーマンスは、最後に、公務労組連絡会の植西幹事の宇宙人が、「地球人よ、怒りを燃やせ!」と「警告」を出して去っていくと、笑いと拍手が沸き起こりました。 会場が大いに盛り上がったところで、自治労連の川西副委員長の提案で「集会アピール」が採択され、最後に全労連副議長の田中日本医労連委員長が閉会あいさつし、参加者みんなの団結ガンバロウでさらなる奮闘を誓い合い、集会を閉じました。 集会には、自治労連が日本に招いた韓国公務員労働組合(KGEU)の代表3名も来場し、「アジアの労働者は連帯してたたかおう」とエールを交換しました。 その後、パート・臨時、青年・女性は、「銀座パレード」に出発し、公務労組連絡会の参加者は、改憲手続き法案や労働諸法制改悪など悪法がねらわれる国会にむけて請願デモに出発しました。また、並行して社会保険庁(厚生労働省)前の要求行動にとりくみました。 国民犠牲の社会保険庁の分割・民営化は許さない!国会デモが出発するなか、厚生労働省前では、社会保険庁への要求行動が実施されました。主催者あいさつに立った福田副議長は、「なぜ社保庁を解体し民間に移行するのか、年金事業を民間の営利企業に任せていいのか、納得いく説明がない。分限免職が現実のものとなる究極の公務員リストラ策で断じて許せない。社保庁解体法案を葬り去ろう」と力を込めて訴えました。情勢報告した国公労連・河村書記次長は、法案の問題点を具体的に指摘したうえで、「公務リストラ攻撃のスタートだ。公務労働者全体の課題であり、一人の分限免職者も出さないためにも、年金業務のアウトソーシングを許さず、国民と共同ひろげてたたかおう」と報告しました。 当該労組の全厚生・杉下委員長は、「社保庁攻撃は、政治的な意図を持ってすすめられている。年金業務は、国の行政機関が直接担わなければならない。分限発動は許さない。全厚生はやることは全てやりきる」と力強く決意表明し、また、「社保庁攻撃は、夕張市たたきと瓜ふたつ。国民世論喚起の運動に全力でとりくむ」(北海道ブロック国公・柏樹事務局長)、「年金業務は国の機関で運営してほしいというのが国民の思いだ。分限免職は、公務労働者全体に波及する問題で、社保庁攻撃はその突破口にすぎない。怒りをもってたたかう」(自治労連・藤田中執)などの発言があり、この攻撃を公務労組連絡会全体でたたかうことを意思統一しました。 最後に若井事務局長が、「社保庁攻撃は、1047名を解雇した国鉄攻撃に続くものであり、仮に労働組合の違いによって選別採用が強行されれば明らかな不当労働行為だ。公務労組連絡会として、国公労連、全厚生労組を全面的に支える」と、決意を込めて閉会あいさつしました。 キャラバン総行動の成果を2大選挙の勝利につなげよう
国会デモ解散後は、社会文化会館ホールにふたたび集まり、公務労組連絡会主催の「公務労働者07春闘勝利総決起集会」を開催しました。 |
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以 上 |