No.567
2006年5月26日
「小さな政府」を許すな、最賃・公務員賃金改善を!
= 夏季闘争第1次中央行動に1,500人が結集 =
 「行革推進法案」「市場化テスト法案」などが参議院本会議で可決・成立し、与党、民主党が、改憲にむけた「国民投票法案」の国会提出を強行するもと、公務労組連絡会は26日、夏季闘争の第1次中央行動にとりくみました。
 中央行動では、最賃引き上げ、公務員賃金改善を求める厚生労働省・人事院前行動
や、「骨太の方針」の策定に反対する経済財政諮問会議への要求行動、総決起集会・国会請願デモなどを展開しました。
 公務・民間あわせて全国から1,500人が駆けつけ、公務労働者と国民に犠牲をせまる「小さな政府」と、日本を「戦争をする国」に変える悪法阻止にむけ奮闘しました。

  公務と民間が力をあわせ「最賃・人勧」に全力をあげよう

 昼休みの時間帯には、厚生労働省・人事院前の行動と、経済財政諮問会議への要求行動を並行してとりくみました。
 各庁舎前に2台の宣伝カーを配置した厚労省・人事院前行動前の要求行動では、全労連大木副議長は「財界と政府は、公務員は多すぎるとして官民給与比較対象を引き下げ、それによって民間賃金を引き下げる賃下げの悪循環をねらっている。公務と民間が力を合わせて国民の支持と共感を得て、生活できる賃金をめざそう」と主催者あいさつしました。
 連帯あいさつでは、新日本婦人の会・古田さんが、「建設関係のある男性から、丁稚奉公のような仕事で心も体もぼろぼろという実態が報告されている。人間らしく生きること、家族そろって夕食、8時間労働を守る運動を大きく展開していこう」とあいさつしました。
 全労連の伊藤調査政策局次長が賃金をめぐる情勢を報告し、「大企業は16兆円の利益をあげているが、反対に労働者の賃金は11兆円のマイナスだ。大企業に奪われた労働の対価を取り戻し、生計費原則を守らせるため、最賃と公務員賃金闘争を一体でたたかっていこう」と呼びかけました。
 その後、4人の単産・地方代表が各宣伝カーに登壇し、「埼玉では、本日1回目の最低賃金の審議会が開かれており、埼労連が推薦した2人は外された。このような任命に強く抗議する。働けば生活できる当たり前の給与引き上げに力をいれる」(埼労連・佐藤事務局次長)、「06春闘は、『もっと地域へ民間の仲間と』をスローガンに地域に入り、コンビニやガソリンスタンドを回った。引き続き、最賃・人勧一体で大いに奮闘する」(大阪国公・森井委員長)、「5月中旬に民間と公務で自治体キャラバンにとりくんだ。民間委託では、最低賃金ぎりぎりのパートもあり、このままでは自治体労働者になり手がいなくなる」(自治労連愛知県本部・長坂書記長)、「小泉『構造改革』で郵政の民営化で小さな政府が出来ると言ってきたが、集配局の統廃合がねらわれるなか、郵政のサービス切り捨て反対の声が上がっている。郵政公社と賃金交渉中だが賃下げ許さないたたかいに全力をあげる」(郵産労・日巻書記次長)と決意表明しました。
 最後に閉会あいさつで、堀口副議長は、「官民給与比較対象の引き下げは、民間賃金もさらなる切り下げとなる。労働基本権の『代償措置』であるべき人事院勧告を、労働者の賃下げに利用するもので、人事院へのたたかいを勤労国民全体のたたかいとしてひろげよう」とのべ要求行動を終えました。

「行革法」は強行されたが、たたかいはこれからだ

 内閣府庁舎前での経済財政諮問会議への要求行動は、全労連「もうひとつの日本」闘争本部との共催でとりくまれ、同副本部長の西川全労連副議長が主催者を代表してあいさつし、「先ほど、国会では行革推進法などの成立が強行された。しかし、今後、個別の法案などが予定されており、たたかいはまだこれからだ。全労連のキャラバン行動では、小泉『構造改革』への自治体の叫び声が聞かれた。悪政を阻止し、憲法の理念がいきづく日本をつくろう」と呼びかけました。
 新堰事務局次長の情勢報告では、政府がねらう今年の「骨太の方針」の内容、公務労組連絡会がとりくんだ経済財政諮問会議の要請行動の概要などが報告され、「公務員数では日本はすでに『小さな政府』だ。国民の安全・安心を守る政府の責任をこれからも追及する」と決意を込めてのべました。
 3名の代表の決意表明では、「『小さな政府』は、公務サービスを企業の儲けの対象にするだけだ。真の改革とは、国民の安全を守ることだ。公務員定員削減計画は、『骨太の方針』に盛り込むな」(国公労連全運輸・幅副委員長)、「憲法・教育基本法改悪反対の怒りの総行動に地域からとりくんできた。5・27大行動には和歌山から200人が参加する。今たたかわなければ悔いを残す。良心をかけて法案阻止へ全力をあげる」(和歌山県教組・武内委員長)、「行革法の特別会計『改革』で、失業給付の国庫負担の見直しや、労災保険の給付削減がねらわれる。行革法は、公務員だけでなく、すべての労働者・国民への攻撃だ。官民総ぐるみでたたかいを盛り上げよう」(千葉労連・広瀬事務局次長)など、国民いじめの「構造改革」への怒りの発言がつづきました。
 シュプレヒコールのあと、最後に駒場副議長が閉会あいさつし、「小泉首相も『小さな政府』とは言えなくなっている。こうした状況をつくり出したのは運動の力だ。全国は一つた。中央でも地方でも、ともに奮闘しよう」とのべて行動をしめくくりました。

賃金改善の実現と悪法阻止の課題を結びつけてたたかおう

 2つの行動の参加者は、日比谷公園野外音楽堂に集合し、13時すぎからは「夏季闘争勝利5・26総決起集会」が開催されました。全労連・国民春闘共闘との共催で、民間組合も参加しました。
 主催者を代表して石元議長は、「人事院は、官民給与比較方法の見直しで賃下げをねらい、政府は公務員総人件費削減への動きを強めるなど、かつてないきびしい情勢だ。その根底にある格差拡大、地方切り捨ての小泉『構造改革』のねらいを明らかにし、正面から対決してたたかおう」とあいさつしました。
 国会から駆けつけた日本共産党の井上哲士参議院議員・国会対策委員長は、「本日、行革法案の可決が強行された。『小さな政府』では国民生活や中小企業の経営が守れないことは明らかだ。一方、与党、民主党の2つの『国民投票法案』が国会提出された。教育基本法改悪法案、医療制度改悪法案を通すため、与党が、国会会期延長をねらうもと、悪法阻止へ全力をあげる」と決意をのべ、参加者を激励しました。
 その後、若井事務局長が闘争報告をおこない、公務員賃金や最低賃金改善のたたかいなど夏季闘争の重点課題についてのべ、職場での学習、中央・地方での行動への参加、人事院あての「賃金署名」の強化を訴えました。
 決意表明では、単産・地方から5人が発言し、「地方交付税の引き下げ問題で地方6団体に申し入れをした。そのなかで、『差出人をかえたら、申入書は、そのまま私たちでも使える』との共感もあった。自治体労働者としての良心と誇りをかけ、住民とともにたたかう」(自治労連・川俣副委員長)、「教育基本法の改悪は断じて許さない。密室審議で強いいきどおりを感じる。都教組は6月9日に全都100か所で大宣伝行動にとりくむ」(都教組・工藤書記長)、「社会保険庁『改革』のもと、職員全体が死にものぐるいでがんばってきた。トップ・ダウンのもとで、国民の信頼は揺らいでいる。安心して信頼できる最低保障年金の設立が急務だ」(国公労連全厚生・杉下委員長)、「水資源開発機構に組織改変がおこなわれ、民営化もねらわれている。河川という国民の財産を守る仕事に民営化はなじまない。水は国民共有の財産だ。儲けの手段にはさせない」(特殊法人労連水資労・財津書記次長)、「神奈川では、指定管理者制度で1500を超える施設の民間委託を計画。自治体を回ると、『もっとみなさんに陳情してほしい』と町長が話すなど、共同できると実感した。官民で力をあわせてがんばろう」(神奈川労連・澤田事務局次長)などの決意がのべられました。
 最後に、国民春闘共闘代表幹事の老田全農協労連委員長は「政府の攻撃をはね返すのは簡単なことではない。官民一体で本格的なたたかいへ踏み出す必要がある。労働条件と政治的課題を結合して奮闘しよう。そのためにも、明日の『5・27国民大行動』の成功を誓い合おう」と閉会あいさつし、全員で団結がんばろうを三唱して閉会しました。
 その後ただちに、国会にむけて請願デモに出発し、さまざまな悪法がねらわれるもとで、元気よくシュプレヒコールをあげて、デモ行進しました。

「骨太の方針」策定がねらわれるもと経済財政諮問会議へ申し入れ

 第1次中央行動の一環として、公務労組連絡会は26日午前、経済財政諮問会議への申し入れ行動にとりくみました。
 申し入れには、公務労組連絡会から若井事務局長を先頭に、新堰・黒田両事務局次長、自治労連の熊谷中執、国公労連の飯塚中執、特殊法人労連の篠原事務局次長が参加、経済財政諮問会議は、内閣府生活統括官(経済社会システム担当)付の広瀬参事官補佐が対応しました。
 若井事務局長は、「国の借金のツケを職員におしつけるのは認められない。また、効率だけを優先すれば将来に禍根を残すだけだ。国民へのセーフティネットもなく、財政を削ることによる矛盾が表面化してきている。これでは、『骨太』とは言えない」と指摘し、各参加者も、「子どもの悲惨な事件があいつぐなかで、本当に単純に教職員を減らしていいのか。また、優秀な労働力を確保するためにも、教育は重要だ。教育への投資は未来の国家を作るという観点から長期的な視野で検討すべき」「先進国では大学などの学費がかからないなか、学費の無償化について、日本は国連からも回答を求められている。歳出歳入一体の『改革』というが、格差の拡大は政府の責任だ」「再生型破綻法制では、自治体の財政力が行政水準を決めることになる。自治体が何をすべきなのか議論すべき。何のための財政再建なのか。国民に負担を押しつけるだけだ」「有識者会議で定員削減が議論されているが、各府省の発言力の差が定員削減数にも反映している。目先だけでなく将来を見通して、国民の声が反映する議論が必要だ。経済財政諮問会議での政策決定の方法をあらためるべき」と申し入れました。
 広瀬参事官補佐は、「財政がきびしいなかで、歳出カットにむけて効率化が求められている。僻地や離島での医療などの重要性は認識しており、国民生活にひずみが生じないような財政運営が必要だ。セーフティネットにかかわっては、『再チャレンジ可能な社会』の推進が『骨太の方針』にも盛り込まれるはずだ。いただいた意見もふまえて、検討していく」とのべました。

以 上