No.566
2006年4月14日
すべての悪法阻止へ「4・14中央行動」に2千人
= 公務・公共サービス拡充を!国民の暮らしといのちを守れ! =
 「行政改革推進法案」の審議が重要局面をむかえるもと、全労連は、「4・14全国統一行動」として、国会座り込みや中央集会・デモにとりくみました。
 公務労組連絡会は、この行動を06春闘における「第2次中央行動」に位置づけ、全労連と共催で開催した「全国キャラバン集結集会」などに全国の仲間が参加しました。
 この日は、公務各単産、中央社保協などの独自行動も配置され、全体で2,000名が結集しました。


「行政改革推進法案」は廃案にせよ!〜国会前で座り込み行動

 午前11時からは、議員会館前の歩道に色とりどりのノボリ旗が立てられるもと、国会前の座り込み行動がはじまりました。全労連・国民春闘共闘とともに中央社保協からも多数参加しました。
 スタート集会では、4名が決意表明し、自治労連の川西副委員長は、「審議中の行革推進法案では、今でも十分とは言えない保育園や幼稚園の配置基準の切り下げをねらっている。この場に参加できない仲間の思いも伝えて、自治労連として廃案へ全力をあげる」とのべ、全教の水落さんは、「教育基本法改悪にむけ、与党が最終報告を合意した。憲法9条改悪と一体で国家主義を追求し、エリート教育をおしすすめる改悪法案の提出阻止へたたかいぬく」と発言しました。
 参加者は、引き続き座り込みを続けながら、並行して各課題での国会議員要請などにとりくみました。公務各単産は、「行政改革推進法案」の廃案を求めて、衆参のすべての国会議員事務所を手分けして訪問・要請しました。
 また、全労連「もうひとつの日本」闘争本部では、2月からとりくんできた「格差社会を是正し、国民が安全で安心してくらせる社会を求める緊急署名」(格差是正署名)を政府に提出しました。
 正午過ぎからは、メインの集会が開かれ、全労連の宮垣事務局次長は、「小泉内閣は、19日にも行革推進法案の採決をねらっている。全国キャラバン行動では、自治体との対話を通して共同をひろげている。安心・安全の公務・公共サービスを発展させよう」と、主催者あいさつのなかで訴えました。
 国会の現状を報告した共産党の吉井英勝衆議院議員は、「赤字だからと医療制度を改悪し、公務サービスを民間企業に売り渡そうとする小泉改革に、だれのための政治なのかとの声があがっている。労働者・国民に対立と分断を持ち込んで悪政がすすめられるなかで、この悪政を連帯の力ではねかえそう」と呼びかけました。
 その後、各地の仲間を代表して、国公近畿ブロックの山下事務局長、埼教組の北村書記長が決意表明しました。
 宮城県国公は、貸し切りバスを使って上京し、国会前では、要求を書き込んだタペストリー風の寄せ書きをずらりとならべました。
 座り込みの最後には、国会議事堂にむかって力強くこぶしをふりあげ、シュプレヒコールを繰り返して、行動を締めくくりました。

悪法審議の「つばぜり合い」のなかで開かれた中央集会
〜 行革法案・医療改悪法案の阻止へたたかう決意を固め合う 〜

 国会行動と並行して、昼休みに財務省など各省庁前の行動に参加した仲間をふくめて、すべての参加者が日比谷野外音楽堂に集合し、「06春闘勝利!国民のいのちと暮らしを守れ!『もうひとつの日本』をめざす中央集会」を開きました。
 06春闘の追い上げとともに、「全国縦断キャラバン集結集会」として開かれた中央集会では、主催者を代表して全労連の熊谷議長は、「『官から民へ』がねらわれているが、国鉄分割・民営化から20年がたって、人減らしや安全・安心軽視で事故があいついでいる。こうしたなか、国民一人一人が大切にされる社会を求める声が高まっている。そのことに確信を持ち、力を合わせてがんばろう」とあいさつしました。
 また、集会に駆けつけた日本共産党の井上哲士参議院議員は、「医療制度改悪法案の審議が昨日から始まり、行革推進法案の採決が来週にもねらわれるという、つばぜり合いのなかでこの集会が開かれている。カネの格差をいのちの格差にしようとする『構造改革』をうちやぶろう。国会で全力をあげてたたかう」と参加者を激励しました。
 また、中央社保協の住江保団連会長は、医療制度改悪をめぐる現状を報告しながら、「1兆円の医療費と7千億円の介護費が削られた。どれだけ国民の命を縮めようというのか。諸外国では、命を守るたたかいが沸き起こっている。いまこそ、命と健康を守る大きな運動を巻き起こそう。みなさんとともにたたかいぬく」と決意を込めてあいさつしました。
 つづいて、この間の「もうひとつの日本」闘争本部のたたかいや今後の課題について、全労連・坂内事務局長が報告し、全国縦断キャラバン行動の到達点や、各地での経験的なとりくみを紹介しながら、「キャラバン行動を通して耳にしてきたのは、国民の怒りの声だ。この怒りを背景に、世論をさらに高めよう。一つ一つの行動をさらに強めよう」と訴えました。また、「行革推進法案」をめぐる審議が緊迫化しているもとで、来週19日には法案採決強行を許さない緊急集会を開くことを提案しました。

全国縦断キャラバン行動の豊かな経験が報告される

 集会では、5名の地方代表が発言しました。「キャラバン行動にあわせて、『格差のない社会を』青森県闘争本部の発足総会を開催した。一人一人の安心・安全が守られる社会にむけて奮闘する」(青森県労連・高橋幹事)、「キャラバンでは、2コースで自治体を訪問した。主権者が動けば、政治が変わることを確信に奮闘したい」(千葉労連・松本議長)、「公務の仲間が民間の職場で訴えると、民間の人たちからは『公務員への攻撃がどれだけ民間にも影響するのか、もっと知る必要がある』との感想も寄せられるなど交流がすすんだ」(大阪労連・服部副議長)、「すべての自治体を7つの班に分けて要請した。対話のなかでは、『公務員は地域のために仕事をしてくれている』との話も聞かれ、勇気づけられた」(広島県労連・辻岡広島県国公事務局長)、「自治体からは、交付税削減などに対して切実な声があった。西川副議長を招いた集会には130人が参加した。幅広い行動を地域からすすめたい」(佐賀県労連・坂本副議長)など、決意をこめた報告がつづきました。
 また、民間労組を代表して、生協労連の桑田委員長が、06春闘の勝利へねばり強くたたかう決意を込めて、「大いに元気の出る春闘をたたかおう」と発言しました。
 これらの発言を受けて、公務労組連絡会の石元議長が閉会のあいさつで締めくくり、最後に、全員で力強く団結ガンバロウを三唱して集会を閉じました。
 その後、参加者は、銀座パレードに出発し、道行く人たちに、小泉内閣の「小さな政府」に反対し、国民が大切にされる格差のない「もうひとつの日本」をつくろうと訴えました。
 この日は、これらの行動の他にも、財務省前での「財務・金融共同行動」や、国公労連の行革推進本部前の要求行動、全教の教育基本法改悪反対国会要請行動などさまざまな行動がとりくまれました。
以 上