No.547 2005年10月19日 |
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「給与構造改革」の地方導入反対で北海道集会 | |
= 総人件費削減攻撃とも一体で地域からのたたかい強化を = | |
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地域経済と道民の暮らしを守るたたかいを10月13日、札幌市内にて、公務共闘・春闘共闘、道労連などで組織する「地域給・給与構造改悪阻止北海道連絡会」と公務労組連絡会の共催で、「05人勧学習会・決起集会」が開催され、道内から約200名が参加しました。おりしも、北海道人事委員会からは、「国準拠」にもとづく「賃下げ・給与構造の見直し」の勧告が出された日でもあり、公務労働者の怒りを示す集会になりました。これらの勧告により道内では、地域経済に1,000億円以上ものマイナスの影響があると試算されるため、民間の仲間も多数参加し、給与勧告にとどまらず、総人件費削減などこれからの攻撃にどう立ち向かっていくのかについて学習を深めました。 集会では、はじめに、北海道連絡会の名知代表が、これまでのとりくみを紹介しつつ、「公務員賃金の削減は、地方切り捨ての小泉『構造改革』の一環であり、北海道経済と道民のくらしに与える影響は大きい。今日の学習を今後のたたかいの力にしよう」とあいさつしました。 また、公務労組連絡会の若井事務局長は、「公務員攻撃は、政府・財界のこれまでの常套手段だ。公務員を切り下げながら、労働法制を改悪し、いっそう企業に都合よくしようとしている。その背景にあるねらいは、大増税と戦争する国づくりである」と情勢を交えてあいさつしました。 その後、国公労連の盛永副委員長が、「給与構造の見直し」など05年人事院勧告の内容と問題点について講演しました。森永副委員長は、民間相場ともかけ離れた官民較差の不当性や、マイナス勧告でも、一部のエリート官僚など「指定職」は、プラスに転じる「キャリア優遇」の実態などを、ポイントを押さえながら報告しました。熱の入った講演に対して、質問も次々と出され、理解を深めることができました。 最後に、北海道連絡会遠藤勇蔵副代表の集会のまとめと団結がんばろうで決意を固め合いました。 今後のたたかいのキーワードは、「共闘組織を強める(盛永さん)」ことであり、「恐れることはないが、あなどってはいけない(若井さん)」ことです。公務員と民間が共同していかないと、たいへんなことになるということを改めて確認した一日でした。北海道では、札幌だけではなく、翌14日には、旭川でも学習会を開きました。私たちの暮らしとともに、北海道経済と道民のくらしを守り、政府・財界のねらいをうちやぶるために、道民とともに、全国の仲間とともに、いっそうの共同のたたかいを広げていきます。(道公務共闘・佐藤事務局長) 都道府県人事委員会勧告は軒並み「マイナス勧告」に10月中旬を過ぎて、各都道府県の人事委員会勧告がほぼ出そろいました。その特徴は、マイナスの公民較差にもとづき、「国準拠」によって、マイナス0.3%の給料表の改定、0.05月の一時金引き上げが勧告されていることです。そのなかでも、東京都では平均△0.8%(0.1〜1.9%)、和歌山県で△1.09%の給料表引き下げなど、国の勧告ともかけ離れた「賃下げ勧告」が強行されていることは重大です。 また、「給与構造の改革」は、都道府県に先立つ政令市の人事委員会勧告では見送られたこととは対照的に、ほぼすべての都道府県が「平均4.8%の水準引き下げ」などを内容とした「構造見直し」を勧告しています。総務省の自治体への干渉・介入が強まるなか、国とは同一ではない給与制度のもとでさまざまな矛盾を持ちながらも、各地の人事委員会が「国準拠」の「給与改革」を受け入れざるをえなかったことが浮き彫りとなっています。 しかし、「人事院勧告に準じて4.8%引き下げた場合、公民較差と乖離が生じる」と明快にのべた県人事委員会や、「給与構造の見直し」の勧告をいっさい見送った人事委員会もあります。また、地域手当でも、「全県一律支給」を勧告した県もあります。 これらは、地方での「給与構造改革」が矛盾をかかえたものであるとともに、「国準拠」の見直しに反対する各地でのたたかいの成果と言えます。 今後、勧告を経て、いよいよ当局との交渉による確定闘争が開始されます。公務労組連絡会としても、「北海道集会」に続いて、広島(10月25日)、新潟(10月28日)、大阪(11月16日)に地方での集会を予定しています。 地方切り捨て、地域経済破壊の「給与構造の改革」を地方に導入させないため、公務労働者が一体となったたたかいが求められています。 |
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以 上 |