No.511
2004年12月16日
「育児特別休暇」新設など環境改善へ一歩前進
= 人事院が「職業生活」と「家庭生活」の両立支援策を具体化 =
 人事院は16日、公務労組連絡会に対して、04勧告の報告でのべられた「職業生活」と「家庭生活」の両立支援策について、これまでの検討をふまえて、規則改定などをおこないつつ、可能なものは来年1月から実施することを明らかにしました。

非常勤職員の看護休暇を来年4月実施の方向で検討

 人事院からの説明には、公務労組連絡会から若井事務局長、黒田事務局次長が出席、人事院は、職員福祉局の宮本参事官が対応しました。
 宮本参事官は、「04勧告における報告で言及したように、職業生活と家庭生活の両立支援策について、成案を得た段階で実施できるよう検討をすすめてきたところだ。その結果、以下のように実施したいのでお示しする」とのべ、(1)人事院からの「意見の申し出」をうけて国会への法案提出が必要なもの、(2)人事院規則の改定で対応できるものの2つにわけて以下のように示しました。

(1)法律事項にかかるもの
 1) 短時間勤務については、制度官庁等との調整も必要者あり、引き続き検討する。
 2) 部分休業の拡充(子の年齢引き上げ、1週間で1日の休業を可能にする措置)については、現時点で、いつとは言えないが、できるだけ早く意見の申し出をするよう努力する。なお、1日における部分休業時間数の拡大は規則事項であるが、部分休業全体の措置と合わせて検討する。
 3) 勤務時間の弾力的割振りについては、引き続き検討する。

(2)規則事項にかかるもの
 1) 妻の産前産後期間内において、5日以内で時間単位の取得可能とする方向で、男性の「育児特別休暇」を新設する。
 2) 育児・介護を行う職員へ「早出・遅出勤務」を適用する。ただし、各省の規定整備が必要であり、今年4月実施の方向である。
 3) 子の看護休暇の時間単位の取得を認める。
 4) 現行では1週間前に申請が必要な介護休暇の申請を前日でも可とする。
 5) 配偶者出産休暇の取得事由を拡大する。また、時間単位の取得を認める。
 以上1)〜5)の事項について、12月28日改正規則公布、来年の1月1日施行を予定する。
 ただし、2)については、4月1日施行で検討中。

 これらの改正に加えて、民間の育児介護休業法の改正(第161臨時国会で成立)に合わせて、非常勤職員への看護休暇の導入にむけた規則改正を、4月実施の方向で検討中であることも示されました。
以 上