No.459
2004年3月23日
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「ILO勧告遵守署名」の協力を各団体に要請

= 「公務員制度改革」をめぐって懇談もすすむ =
 3月から開始された「ILO勧告にそった民主的公務員制度の確立を求める署名」(ILO勧告遵守団体署名)の推進にむけて、現在、各単産本部が民間単産・諸団体への要請行動にとりくんでいます。
 公務労組連絡会では、石元議長をはじめ幹事会役員が農民連や新婦人など4団体を訪問し、署名運動への協力を求めるとともに、「公務員制度改革」の現状や、ILO勧告、公務員の労働基本権保障などにかかわって、率直な意見交換をすすめてきました。
 各団体からは、署名に対する積極的な協力が表明され、地方組織への指示なども約束してもらうことができました。
 3万団体の集約目標を達成するため、職場・地域からのとりくみ強化を呼びかけます。

 農業破壊と「公務員制度改革」の根っこは同じ

 要請行動の皮切りとして、3月16日午前に農民運動全国連合会(農民連)を訪問しました。公務労組連絡会から堀口副議長と黒田事務局長がJR池袋駅にほど近い農民連の事務局を訪ね、農民連中央本部の笹渡事務局長と石黒事務局次長が対応しました。
 堀口副議長は、要請の趣旨を伝えたうえで、「国立病院の賃金職員の一方的な雇い止め通告や、国公法違反を口実にした不当逮捕などを通して、公務労働者の権利がいかにしいたげられているかが明らかとなった。こうしたもとで公務労働者の労働基本権保障などILO勧告を日本政府に守らせるとりくみも重要さを増している」とのべ、「ILO勧告遵守署名」への協力を求めました。
 その後、年金問題や、労働行政、農業問題など多岐にわたって懇談がすすみ、笹渡事務局長は、「小泉首相は、『農林族』議員を『抵抗勢力』に仕立て上げ、農業破壊を推進している。日本経団連の奥田会長も農業を攻撃している」とのべ、「公務員制度改革」も「米(コメ)改革」も、小泉「構造改革」を根っことした攻撃であると指摘しました。
 要請に応えて、農民連として、署名運動に快く協力してもらうことができ、各県の組織などへの署名用紙送付も快く引き受けてもらえ、さっそく署名用紙200枚を渡しました。

     MIC 岩田闘争本部事務局長が幹事会の場で要請

 3月17日午後に全労連会館で開催された日本マスコミ文化情報会議(MIC)の幹事会では、全労連「公務員制度改革」闘争本部岩田事務局長が、幹事会冒頭に「ILO勧告遵守署名」の協力を要請しました。
 岩田事務局長は、「いま、公務員制度改革がすすむなか、ILOは2度にわたって労働基本権を保障するよう日本政府に勧告したが、政府は一向に従おうとしていない」と、これまでの経過を説明し、「日本の常識は、世界の非常識と呼ばれている。公務員に対する風あたりはきびしいが、労働基本権が保障され、自由と民主主義が確立した職場で働きたいと思っている。ぜひ団体署名とニュースを各組織・分会までおろして、賛同をひろげていただきたい」と要請しました。

      新婦人 署名用紙1,000枚を支部まで届けたい

 3月18日午後1時から、石元議長と若井事務局長が文京区の新日本婦人の会中央本部を訪問し、「ILO勧告遵守署名」の要請を行いました。新日本婦人の会からは、高橋副会長、古田中央委員が対応しました。
 若井事務局長が署名の趣旨を説明し、「公務員制度改革大綱」の内容、手続きの問題、労使合意抜きで法案提出をめざしたり、2度にわたるILO勧告を無視する日本政府の不当性、公務員労働者の労働基本権剥奪が官民の労働者に与える悪影響などを訴えました。
 新日本婦人の会からは、国家公務員労働者に対するビラ配布を口実にした不当逮捕事件も、こうした権利剥奪が根底にあるのではないかなど話がはずみ、支部単位まで署名にとりくむよう協力したいとの申し出があり、署名用紙1000枚の送付を引き受けてくれました。

      民医連 日本の公務員の権利水準の低さが話題に

 日本民主医療機関連合会(民医連)には、3月23日に駒場副議長、黒田事務局次長が要請し、民医連は、長瀬事務局長、大河原・北村両事務局次長が対応しました。
 駒場副議長は、要請の趣旨を伝えながら、「天下り」の自由化、労働基本権の制約維持の問題点や、関連法案をめぐる最近の動きなどを伝え、「『公務員制度改革大綱』でかかげた2003年内の法案提出を許さなかったのは国民の世論であるとともに、国際世論の力も大きい」とし、ILO勧告の意義を明らかにして、「ILO勧告遵守署名」の協力を訴えました。
 懇談では、国家公務員労働者が政党のビラ配布で不当逮捕された事件にも話題がおよび、「闘争ニュース号外」を示して、世界ともくらべて、いかに日本の公務員労働者の権利水準が低いのかを具体的に明らかにするなど、有意義な意見交換ができました。
 長瀬事務局長は、「中央から地方組織に対して署名の趣旨を徹底する。全国会議で署名用紙を配りたい」として、署名用紙100枚をあずかってくれました。同時に、「全国の1,600の民医連加盟の事業所を訪問し、ぜひ直に要請して対話をひろげてほしい」との要望も出されました。
以 上