No.452
2004年3月8日
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広島公務労組連絡会発
山陰の代表も参加して人事院中国事務局と交渉
= 寒冷地域の生活実態を強く訴える =
 昨年5月に結成された広島公務労組連絡会は、3月2日に人事院中国地方事務局に春闘要求書を提出、交渉しました。
 交渉には、島根・鳥取の代表も参加、寒冷積雪地域での生活実態をまじえながら、寒冷地手当の「見直し」改悪に反対する声を人事院にぶつけました。
賃金格差を拡大する手当改悪はただちに撤回しろ
 3月2日、広島公務労組連絡会は、中国人事院に2004年度春闘要求書を提出しました。とりわけ、今年の夏の人事院勧告で、寒冷地手当が焦点になっていることから、山陰地方豪雪地帯の島根・鳥取両県から公務関係労組の代表をむかえて、「中国ブロック公務労組連」としての交渉となりました。
 中国人事院側からは、坪川総務課長と西田専門員が出席、組合側から中国5県すべての県から国公・自治体・医療・教育の各労働組合、16組織19名が交渉に参加しました。
 冒頭、賃金底上げ要求を前提に、月額12,000円(国公比較賃金ベースで3.2%)以上、かつ誰でも10,000円以上引き上げ、パート・アルバイト等の臨時・非常勤職員を含め、公務職場に働く労働者の最低賃金を月額相当150,000円以上、日額7,400円以上、時間給1,000円以上とすること、5年連続の公務員賃金引き下げが地域経済を冷え込ませ、地場賃金を押し下げてきたこと、賃金本体のマイナスが「悪魔のサイクル」をもたらしたことから、賃金・手当の引き上げを強く要求しました。
 諸手当の改善については、寒冷地手当を特に強調し、支給地域や支給額の見直し改悪をおこなわず、寒冷積雪地域の生活実態に基づいて改善することを要求。
 公務員制度については、勤務条件の決定について、公務員労働組合との交渉制度を確立すること。非常勤職員については、任命権者の裁量によって雇用関係が終了するという非常勤職員制度を抜本的に改め、雇用安定と均等待遇を実現すること、とりわけ国立病院の賃金職員問題の解決を強く求めました。
 島根県からは島根県教組、鳥取県からは鳥取自治労連が、寒冷地手当は豪雪地帯の生活にかかわる重要な問題であること、暖房費・雪用タイヤ等、寒冷地の生活に不可欠な費用を改悪することは許せない、寒冷地手当の改悪は地域賃金格差をさらに拡大する、断固撤回すべきだと強く迫りました。
 民間準拠と答える中国人事院に、公務員賃金に生計費原則も明記されていると追及し、人事院側もその通りと答えざるを得ませんでした。
 その他、独立法人化に伴う国立病院の賃金職員問題、教職員賃金表の基準問題など、それぞれの立場で人事院を追及し、要求の趣旨は確かに本院に届けるとの回答をうけました。
 広島、中国の公務労組連絡会として、夏の勧告に向けて、引き続き要求していくことを申し入れて、1時間余にわたる交渉を終えました。
   東北対策会議発
怒りの署名12,733筆を人事院本院に届ける
〜 「3・5中央行動」で東北各県の仲間が奮闘 〜
 3月5日の中央行動では、人事院に対し、東北各県から集められた怒りの署名12,733筆、切実な声をしたためた寄せ書き192枚(1,388名分)、個人請願書154枚の提出をおこないました。行動は2班に分かれ、東北は第1班として、公務労組連絡会北村事務局次長、北海道から参加した3名(自治労連、国公、福祉保育労)とともに東北寒冷地阻止対策会議佐藤代表(岩手自治労連)、後藤事務局長(国公東北ブロック)が参加しました。
 冒頭の署名提出では、「ズッシリ重いが、これは東北の仲間の怒りの重さだ。寄せ書きは切実な仲間の声だ。個人請願書は2月26日に約2,000名分を提出したが、今日追加提出する。しっかりと目を通して欲しい」と手提げ袋にいっぱいになった署名を提出しました。
 その後の参加者からの発言では、佐藤代表が「3月に入ったが、岩手は今日も真冬日だ。東京から比べると、想像を絶する気象条件の中で過ごしている。そうした中でお金がかかることは人事院も調べればわかること。5年連続の年収減の中で、絶対に改悪してはならないと、短期間にもかかわらず、札幌、仙台、新潟で大集会が開催された。地方自治体も小泉構造改革のもと、予算が組めない状態で、寒冷地手当が削られれば、赤字再建団体に転落するような大きな問題だ。首長や議会でも国に対して怒りの声がある。人事院は日本国内が均一化したと言っているが、寒冷地手当を削ることは、我々も住民も自治体も死を意味するものだ。改悪作業の凍結、中止を強く求める」とのべました。
 また、後藤事務局長は、「短期間でこれだけの署名が集まり、2月26日の仙台集会には1,500人が結集した。寒冷地手当の改悪は、公務労働者以外も含め、寒冷・積雪地で生活する人たちにとって大問題だ。寒冷地手当の改悪には断固反対だ。今日は早朝、宮城県からバス1台で参加している。寒冷・積雪地で生活するには、どうしてもお金がかかる。私は自宅に住んでいるが、部屋ごとにストーブが必要だ。寒冷地手当はまさに命の手当だ。それを取りあげることは、寒冷・積雪地で生活するなというものだ。寒冷地手当は現状でも不十分であり、改悪でなく、改善を図るべきだ」とのべました。
 参加者の思いに対し、対応した人事院の高見連絡調整官は、「みなさんの抱えている実情、要求はいただいたので、受け止めさせていただき、担当にしっかりと伝えたい。署名等、預かったものについても担当に渡したい」と答えるにとどまりました。(東北寒冷地手当改悪阻止対策会議ニュースNO.24より抜粋)
以 上