No.437
2003年12月10日
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公務労働者は戦争協力を許さない!
イラク自衛隊派兵の「基本計画」に対する抗議談話を発表
 小泉内閣は昨日夕方に開いた臨時閣議で、イラク特措法にもとづく自衛隊のイラク派兵にかかわる「基本計画」を決定しました。「基本計画」は、無反動砲や対戦車弾などの武力を保持した陸海空の自衛隊を派遣することを柱に、関係行政機関や自治体に対しても、「職員の派遣」や「人材の確保」などの協力を求めています。
 国民の反対世論が高まるなかでの自衛隊派兵計画の強行決定は、断じて許されるものではありません。公務労組連絡会は、事務局長談話を発表し、小泉内閣に抗議するとともに、自衛隊派兵に反対してたたかう決意を内外に明らかにしました。
自衛隊イラク派兵計画の閣議決定に抗議する(談話)
2003年12月10日
公 務 労 組 連 絡 会
事務局長  若井 雅明
 小泉内閣は昨日、「イラク特措法にもとづく基本計画」を閣議決定した。その内容は、陸海空あわせて1,000名にもなる自衛隊の大部隊をイラクに派兵し、米英の占領軍への「医療、輸送、通信、整備、補給」などの支援をおこなうことを柱としている。
 これらは、占領軍と一体で自衛隊が活動する点で明確に憲法第9条に違反するものであり、断じて認められるものではない。「基本計画」の強行決定に対して、公務労組連絡会は怒りをもって抗議する。

 政府が年明けにも自衛隊派兵を予定しているイラクでは、いまだに無法なテロ行為がくり返され、「掃討作戦」などと称した占領軍による爆撃も続いている。戦火がおさまらないイラクへの自衛隊派兵計画の決定により、「イラク特措法」制定の際に政府がのべてきた「戦闘地域には送らない」という大前提さえも崩れた。イラクへの「人道支援」とは、アメリカの要請に忠実に応え、米英の占領支配に加担し、海外での武力行使にこそ目的があることがこれで明白となった。国民を欺き続ける小泉首相の姿勢を厳しく糾弾するものである。

 「基本計画」では、内閣総理大臣または防衛庁長官の要請にもとづいて、関係行政機関からの職員派遣や、地方公共団体などからの「人材の確保」が明記されている。これらは、国・地方自治体で働く公務労働者がまっ先に戦争にかり出され、危険な地域での職務を強制されうることを示している。現実に、外務省職員がテロ攻撃で尊い命を失う悲惨な事件が起きているもとで、公務労働者として、戦地派遣に断じて反対するともに、戦争につながるあらゆる行為に協力しない決意を新たにする。

 戦後はじめての戦地への自衛隊派兵は、日本を「戦争をする国」へと急速に変える歴史的暴挙に他ならない。世界に誇る平和憲法を持つ日本がいますべきことは、戦争協力のための自衛隊派兵ではなく、米英軍主導の軍事占領支配をやめさせ、国連中心の枠組みによる平和的なイラク復興をめざすため、世界各国への呼びかけを強めることである。
 イラク自衛隊派兵に反対する国民の世論と運動は急速に高まっている。公務労組連絡会は、憲法遵守を責務とし、国民の命と暮らし、平和を守る使命を持つ公務労働者として、イラク派兵を許さない国民的なたたかいの先頭に立って奮闘するものである。
以 上