No.387
2003年3月20日
公務労組連絡会FAXニュース
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春闘回答に対する幹事会声明を発表
= 春闘後段から夏にかけての奮闘を呼びかける =
 総務省・人事院との最終交渉(FAXニュースNO.386参照)をうけて、公務労組連絡会は、19日に開いた第11回幹事会で回答の内容を確認、きわめて不満な回答であり、認められるものではないことをあらためて確認しました。同時に、民間の賃下げ攻撃が強まるもとで、春闘後段から夏にむけてのたたかい強化を意思統一しました。
 幹事会では、政府・人事院の回答に対する「声明」を発表し、公務職場に働く仲間たちのいっそうの奮闘を呼びかけました。
2003年春闘における政府・人事院回答に対する声明
2003年3月19日
公務労組連絡会幹事会
1、公務労組連絡会は、2月14日、政府・総務省、人事院に「2003年春闘要求書」を提出して以来、公務・民間の賃金引き下げの悪循環を断ち、政府・財界の賃金破壊攻撃を許さず、労働者・国民のいのちと生活を守る03国民春闘の諸行動にとりくんできた。
 具体的には、2・20国民総行動、3・4中央行動(公務関係3500人参加)、3・13全国統一行動に結集し、職場集会、地域集会・宣伝行動、政府・人事院への要求打電集中などの統一したとりくみをすすめてきた。そうしたとりくみを背景に、人事院・総務省交渉を重ね、春闘要求にたいする具体的な回答を追求してきた。春闘期のたたかいに奮闘された仲間のみなさんに心から敬意を表明する。

2、政府・人事院は、3月18日、公務労組連絡会の春闘要求に対して最終回答をおこなった。その内容は、「官民較差に基づき、適正な公務員の給与水準を確保する」(人事院)、「人事院勧告制度を維持尊重することが政府の基本姿勢」「給与改定については、基本姿勢の下、国政全般との関連を考慮しつつ適切に対処する」(総務省)とするもので、従来回答にとどまるものであった。そればかりか「年間における官民給与の均衡」(人事院)に言及し、賃下げの調整(不利益遡及)を常態化する態度すら示した。
 また、連年の公務員給与の切り下げは、公務労働者の生活悪化をもたらし、加えての定員削減や自治体リストラが長時間過密労働を引き起こし、公務労働者のいのちと暮らしをおびやかしている。
 こうした公務労働者の生活と労働実態、民間への悪影響を考慮した時、政府・人事院の「回答」は極めて不満であり、到底受け入れられない。
 さらに「人勧尊重」「民間準拠」とする政府・人事院の回答は、日本経団連が「ベースアップは論外、定昇凍結・見直しも」とする異常な賃下げ攻撃を後押しし、民間における「定昇見直し」などのうごきを加速させ、一層の賃金体系改悪をすすめることにつながるものである。こうした春闘の経緯からすれば政府・人事院の回答は、公務と民間の賃金引き下げの連鎖をつよめるものであり、回答に対するたたかいを強化する必要がある。

3、いま、政府・財界は、企業の都合に合わせた雇用と労働条件とするために、解雇の「自由化」、派遣・有期労働の拡大など労働法制の改悪をねらっている。また、医療費3割負担や年金切り下げなどを強行しようとしている。さらに政府は、アメリカのイラク攻撃を支持し、有事法制制定、教育基本法改悪の憲法改悪路線を強めている。
 春闘共闘・全労連は、政府・財界の労働者・国民に「痛み」を押し付ける施策にたいする怒りと平和を希求する国民世論を総結集し、「雇用」「いのち」「くらし」「平和」を守る国民春闘をめざして奮闘している。医療費3割負担凍結の医師会の共同、市町村強制合併反対の全国町村長会決議など国民的共同がひろがり、イラク攻撃反対の平和行動は連日のように展開されている。こうした国民的たたかいをさらに強化し、4月の一斉地方選挙から後半国会闘争へ発展させ、小泉政権を包囲し、政府・人事院の公務労働者の要求を無視する不当な「回答」を打ち破り、政治の民主的転換を切り開かなければならない。

4、公務労組連絡会は、03春闘後半のたたかいから夏にむけて、全都道府県を結ぶ「全国キャラバン」を全労連とともに展開する。金権腐敗政治の温床を絶ちきり、国民のための公正・民主的な行政を確立するために、ILO勧告も力にして労働基本権回復による民主的な公務員制度確立の要求を全国で巻きおこす「全国キャラバン」を成功させる。
 公務労組連絡会幹事会は、日本経済の民主的転換と国民が主人公の社会の実現にむけた春闘後段から夏季闘争にむけ、仲間のみなさんとともに奮闘するものである。
以 上