(群馬発)広範な労働者・国民との共同をさらに広げよう
8月29日、群馬公務労組
連絡会は公務労組連絡会の九後健治事務局次長を講師に招き、「公務員をめぐる情勢と2012人勧」と題して47人の参加で学習会を開催しました。
学習会では、4月から減額された給与にもとづけば7.67%もの官民較差があるにもかかわらず、「賃下げ法」を理由に俸給表の改定を行わなかったことの問
題点や、「本省庁・キャリア優遇、地方切り捨て」となる50歳代の賃金抑制など、12人勧の問題点についての解説や、退職手当の削減や公務の高齢期雇用を
めぐる動きと問題点などについて理解を深めました。 とりわけ、12人勧をめぐっては、人事院勧告が労働基本権制約の「代償措置」た
り得ないことが明らかになったこととともに、退職手当削減をめぐるやりとりの中で政府・総務省が退職手当の位置づけを「長期勤続に対する報償」として、交
渉として対応しなかったことなどが紹介され、労働基本権回復がさらに重要課題となっていることが強調されました。 また、退職手当の
削減や公務の高齢期雇用については、経済的損失はもちろんのこと人事評価・人事管理にも大きく関わる内容であり、高齢期の生活や働き方のみならず公務・公
共サービス拡充の観点からも問題があることが指摘されました。 今後のとりくみについて、九後事務局次長は、@国公労連がたたかって
いる賃下げ違憲訴訟は経済的損失の回復を求めるだけでなく、公務労働者の労働基本権回復や、すべての労働者の賃金引き上げ・雇用確保をめざす国民的な運動
につなげることが重要であること、A今こそ憲法とILO条約に基づく労働基本回復が求められていること、B公務員の労働条件切り下げや「公務員総人件費2
割削減」によって国民の権利がないがしろにされることを広く明らかにしていく必要があることを強調し、今後のとりくみへの強化を訴えました。
(京都発)労働基本権をふみにじる12人勧は認められない
京都公務共闘は8月30日の夜、京都市内の「ラボール京都」で「2012人勧学習会」を開催し、30人が参加しました。 あいさつし
た粟田育治議長(京都国公)は、「税務署で働いているが、消費税10%への増税の大変さは仕事を通して実感している。納税者いじめの増税に反対する。その
露払いとして公務員の賃下げが強行され、賃下げ違憲訴訟ではみずからが原告の一員となってたたかう」と決意をのべつつ、公務員の賃金や権利にかかわる学習
を呼びかけました。 学習会では、講師として公務労組連絡会から黒田事務局長を招いて、今年の人事院勧告の問題点をはじめ、退職手当
の大幅削減に反対するたたかい、今後の運動について約1時間にわたって講演をうけ、理解を深めました。 とりわけ、「未曾有の国難」
を口実にした政府の賃下げを人事院が容認し、7.67%もの官民較差が実際に存在しながらも、改善勧告を見送った不当性については時間をかけて報告があ
り、労働基本権ともかかわる今年の勧告の重大な問題点が明らかにされました。 また、退職手当削減は、国家公務員にとどまらず、地方
公務員・教員への連動がねらわれるとともに、民間にも波及する問題であり、官民共同でたたかう重要性が強調されました。 各組合から
の報告では、「国公労連の賃下げ違憲訴訟では、裁判所の組合である全司法もはじめて原告団を送り出した。裁判闘争勝利にむけてがんばりたい」(京都国
公)、「地方人事委員会勧告にむけて署名にとりくんでいる。退職手当削減では、将来はもっと減るのではないかとの不安が青年層にひろがっている。力を合わ
せて攻撃をはね返したい」(京教組)、「再来週にも地方人勧をひかえ、職場での連続学習会にとりくんでいる。定年延長の問題では、働きつづけられる職場環
境の実現を当局に求めていきたい」(京都市職労)、「京都総評と共同でとりくんだ京都市人事委員会への要請では、国に対して賃下げ法の廃止を求めるととも
に、退職手当削減の閣議決定反対の意思表明をするよう申し入れた」(京都市職労)などのたたかいの報告と決意がのべられました。 京
都公務共闘では、この日の学習会につづいて、9月13日には京都北部での学習会を予定しています。 |