No.663
2008年5月28日
自公民3党が密室協議で法案採決を強行
= 「公務員制度基本法案」の修正案提出からわずか1時間半 =
 衆議院内閣委員会は5月28日午後3時過ぎから「公務員制度改革基本法案」の審議を再開し、自民・公明の与党と民主党が共同提案した「修正案」を、共産党を除く賛成多数で可決しました。法案は、29日の衆議院本会議で採決がねらわれ、30日には福田首相出席のもと、参議院本会議で代表質問に入ろうとしています。
 与党と民主党による密室での修正合意が伝えられるもと、全労連「公務員制度改革」闘争本部は、公務労組連絡会と共同で衆議院議面集会を開催しました。

「修正」に値しない「修正案」は認められない

 28日午後3時から開かれた衆議院内閣委員会では、自民・公明・民主の共同提案による「公務員制度基本法案」の修正案が提出され、民主党の大畠章宏衆議院議員が趣旨を説明しました。
 修正案の審議では、田端正広(公明)、高市早苗(自民)、西村智奈美(民主) 、塩川鉄也(共産)、菅野哲雄(社民)の各議員が質疑に立ちました。
 各党の質問に対して、これまで法案に反対して政府を追及していた馬淵澄夫議員をはじめ民主党の議員が、一転して渡辺行革担当大臣とともに答弁側に回りました。
 わずか1時間半の質疑の後、中野清内閣委員長が質疑の終局を宣言、ただちに修正案の採決に入り、共産党をのぞく各党の賛成多数で可決されました。
 自公民3党による共同修正案は、密室協議のなかで策定されたもので、28日午後の内閣委員会で突然、提出されたものです。その内容は、国会議員と官僚との接触制限に関する規定の削除や、内閣人事庁の「内閣人事局」への手直しなど、「改革」の基本方向は政府原案と何ら変わらず、「修正」に値するものではありません。
 とりわけ、改革の柱にすえるべき労働基本権の回復について、「国民に開かれた自律的労使関係を措置する」と修正されたものの、協約締結権付与、人事院勧告制度廃止の方向を明確に打ち出した専門調査会最終報告からも明らかに後退しています。
 さらに、65歳定年制と引き替えに職員の給与抑制を求めるなど、修正案そのものの問題点も指摘できます。
 このように、手順、内容ともに、「修正案」は認められるものではなく、自公政権とともに、形ばかりの「修正」で法案採決に手を貸した民主党の責任も厳しく問われなければなりません。
 引き続き参議院における徹底審議を求め、全国から「公務・公共サービス充実署名」を最大限集約し、「5・30中央行動」の成功をはじめとする運動の強化が必要となっています。

  昼休み衆議院議面集会

「自民・公明・民主の修正協議は茶番に過ぎない」と怒り

 法案の採決がねらわれる緊迫した情勢のもと、全労連「公務員制度改革」闘争本部は、28日の昼休みに衆議院議面集会を開催しました。主催者あいさつした小田川本部長は、「修正協議は、自民・公明・民主による茶番だ。政治的思惑を優先させ、国民全体の奉仕者としての公務員の性格が欠落している」と厳しく批判し、採決が強行されても、民主的公務員制度の実現へ引き続くたたかいの強化を呼びかけました。
 国会から駆けつけた日本共産党の塩川鉄也衆議院議員は、急テンポで変化する国会情勢を報告しつつ、「法案は、官民の癒着をいっそう促進するものだが、修正されてもその方向は変わらない。労働基本権の取り扱いも、あいまいなままとなっている。さらに国民的な議論をひろげて、法案の問題点を明らかにしよう」とのべました。
 各単産の参加者からは、「各地で憲法キャラバンがとりくまれ、自治体首長に公務・公共サービスの拡充を要請してきた。国民の求める改革を実現するため、公務・公共サービス拡充署名の最大限の集約をめざす」(自治労連・鈴木中執)、「国会傍聴に2回はいったが、同じ答弁の繰り返しは法案審議に値しない。このうえ、採決などとんでもない。安全・安心の公務員制度改革へ奮闘する」(国公労連全気象・冨安委員長)、「財界は、労働行政に対して、指導・監督するなと主張している。官民交流の拡大は、こうした財界の意向をひろげ、行政の癒着をすすめるものでしかない」(国公労連全労働・河村副委員長)、「先日のILOユネスコ調査団は、労働基本権が焦点の一つだ。憲法を守り、憲法をいかす公務員制度へ奮闘したい」(全教・東森書記長)などの決意がのべられました。
 最後に、全労連闘争本部の寺間事務局長が行動提起し、「自公民の合意は認められず、引き続く国会審議で、修正合意の不当性を明らかにしていこう」とのべ、30日の中央行動への結集、公務・公共サービス拡充署名の追い上げとともに、労働基本権剥奪から60年にあたって開催する7月12日のシンポジウムへの参加が訴えられました。
以 上