No.575
2006年7月11日
「比較方法見直し」など検討状況を人事院が説明
= 賃下げ勧告を許さないために職場・地域からとりくみ強化を =
 8月の勧告にむけて作業をすすめている人事院は10日、公務労組連絡会に対して、「官民給与比較方法見直し」などにかかわって、現時点での検討状況を説明しました。
 比較方法の見直しでは、研究会などでの議論がつづけられている一方で、人事院として、「50人以上」にまで拡大するかどうかについて検討していることを明らかにしました。
 こうしたもと、「賃金改善署名」のとりくみの追い上げをはじめ、夏季闘争の最大規模の行動となる「7・25第2次中央行動」への全国からの結集強化が重要となっています。

「50人以上まで拡大するかどうか検討している」と表明

 対応した人事院職員福祉局の森永参事官は、要旨、以下のように、現段階での人事院としての検討状況を示しました。

1、官民比較方法見直しについて
 官民給与の比較方法のあり方について、人事院としては、現在、研究会等における検討状況を見ながら、主に以下の項目について検討している。
 1)比較対象規模の見直しでは、企業規模50人以上まで比較対象を拡大するかどうか
 2)スタッフ職・相当職などにかかわる比較対象従業員の見直しについて
 3)級編成の再編等にともなう対応関係の見直しについて
 4)特別給の官民給与比較方法見直しについて

2、給与構造の見直しの見直しについて
 05年勧告における報告にそって、今年の勧告において、1)広域異動手当の新設、2)俸給の特別調整額の定額化について勧告できるよう検討をすすめている。

 【参考】05勧告の給与報告より
 広域異動手当は、平成19年度から2段階に分けて導入し、俸給の特別調整額の定額化は平成19年度から実施するものとする。定額化後の俸給の特別調整額が平成19年3月31日にうけていた俸給の特別調整額に達しない職員に対しては、同年4月1日から一定割合を減じる方法による経過措置を適用する。

人事院あて「賃金改善署名」などのとりくみ強化を

 以上のように、人事院は、「官民給与の比較方法の在り方に関する研究会」や「給与懇話会」などの討議状況に注視しながらも、人事院として、今年の勧告に「100人未満、50人以上」の調査結果を反映させるかどうかについて、検討をすすめています。
 こうした状況からも、人事院勧告まであと約1か月となるもとで、人事院に対して、賃下げにつながる「比較方法見直し」反対の声を集中していくことが求められています。
 そのために、現在とりくんでいる「賃金改善署名」や、地方での人事院地方事務に対するとりくみなどを強化し、そうした行動を集約した総決起の場として、「7・25第2次中央行動」を最大規模の参加で成功させる必要があります。
 あらためて、職場・地域からのいっそうの奮闘を呼びかけます。
以 上