No.523
2005年6月1日
給与構造改悪阻止5・31北海道集会へ350人
=怒り爆発!「給与構造の見直し」は断じて許さない=
 人事院が5月18日、「地域給与」の引き下げなど格差拡大をねらう「給与構造の見直し」「措置案」を提示し、8月の人事院勧告にむけたたたかいが重要になるなか、5月31日夜に「地域給・給与構造改悪阻止5・31北海道集会」が開催され、全道から350人の仲間が参加しました。

地域切捨て、国民総犠牲ねらう攻撃のスタート

 18時30分から始まった集会では、はじめに地域給・給与構造改悪阻止北海道連絡会の遠藤副代表が、「地域に格差拡大をもたらす『給与制度』の改悪を許さないため、今日はしっかり学習し、これを軸に反撃に転じよう」と開会をあいさつしました。
 次に主催者のひとりである北海道連絡会の山口代表(道労連議長)は、「春闘の回答が出ているところは37%で、63%は出ていないことになる。今春闘まだたたかっている状況だが、厳しい結果だ。大企業は利益をあげているのにベアはなし、連合大手組合は賃金要求もしないなどの原因がかさなっている。民間賃金を抑え込みながら公務員賃金も削減する。賃下げの悪循環を断じて許すことはできない。民間も一緒にこの攻撃をはねかえすことに全力をあげる」と述べました。
 公務労組連絡会の若井事務局長は、「今回の人事院の『見直し案』は、人事院勧告にとどまらない大きな問題を含んでいる。むしろ、消費税増税や憲法改悪によって国民総犠牲をねらう攻撃へのスタートである。現在ねらわれている郵政民営化の阻止をはじめすべて労働者と力をあわせよう」と主催者あいさつしました。
 来賓・連帯あいさつで、日本共産党北海道委員会の宮内氏は、「共産党は、国会内でも公務員賃金の問題を追及してきた。平和問題、憲法改悪、暮らしの問題ともあわせて民間と公務のみなさんと手をつなぎ全力をあげる」
 北海道東北ブロック教組共闘幹事で東北「地域給」導入阻止対策会議幹事で秋田高教組の佐々木さんは、昨年の寒冷地手当改悪阻止の運動の成果を例にあげ「秋田県は当初の予定をくつがえし全地域支給となった。現段階で人事院から聞こえてくるのは北海道・東北を切り下げることだが、この経験を生かし一体となって押しもどしていこう」と述べました。また、社会民主党北海道連合からは連帯のメッセージが寄せられました。
 北海道連絡会の大島幹事からメッセージが紹介されたあと、国公労連の小田川書記長から給与構造・地域給「見直し」の現状とたたかいについて1時間にわたり情勢報告をうけました。
 小田川書記長は、措置案を資料とともに細かく分析しながら「勧告まであと2か月が正念場である。1人の賃下げも許さず、運動を進めていこう」また、6月20日頃の政府の骨太方針の閣議決定、8月初旬の人事院勧告、9月下旬の勧告の取り扱い閣議決定、10月の給与法案の提出・審議と4つの節目でたたかうことの重要性を強調しました。

北海道経済を悪化させず、仕事の誇りを守るため立ちあがろう!

 情勢報告をうけて各組合旗を背に6名が決意表明を行いました。
 「北は稚内、南は沖縄まで離島、僻地と裁判所においても均一のサービスをおこなっている。地域間格差が出れば国民への行政サービスの低下はまぬがれない。分断を持ち込もうとしているが、強固に団結していく」(全司法北海道地区連連合会間(あいだ)副会長)
 「北海航空支部には13の分会があり、厳しい自然状況のなか航空業務に専念している。北は稚内から南は石垣空港まで2〜3年ごとに人事異動があり、都会は人気で僻地は人気がない。『地域給』が導入されれば航空の安全が脅かされるのはあきらかだ。広域異動手当などおいしい言葉に惑わされることなくがんばる」(全運輸北海航空支部小斎(こさい)委員長)
 「6月14日にハローワークの民間開放に反対するシンポジウムを開催する。5%下がったら来年、再来年また下がるとう議論になりかねない。地域経済に打撃を与えることになる。最後まで地域でがんばる」(全労働北海道支部津川執行委員)
 「いまだかつてない5%の切り下げにはまったく道理がなく、絶対に阻止する。職場は怒っている。絶対に阻止するため最後まで全力をあげる」(全気象北海道地本河野委員長)
 「地域給が導入されれば、民間労働者に波及する。印刷業界ではダンピングで半値・8掛・2割引といわれ、メンタルヘルスの問題や非正規の労働者がふえるなど悪循環をひきおこしている。民間も公務も連帯し労働運動の再構築をめざしてたたかいに参加する」(全印総連札幌地連川原書記長)
 「2006年4月にも教職員の人事考課査定制度が導入されれば、子どもそっちのけで上司の良い評価になることだけに目をむけるようになる。教育基本法の改悪、公務員職場の解体阻止に総力をあげる」(全北海道教職員組合大口書記長)
 北海道連絡会の島田幹事からの行動提起では、4月からの人事院包囲行動、北海道選出の国会議員への要請などこの間の取り組みが報告され、「今日からみなさんができるここと、@学習を広げるA署名を集めるBデモや積極的な行動を起こす。そして、北海道の地域経済を悪化させないため、同一賃金・同一労働の原則、何よりも仕事の誇りを守るため立ちあがろう」と呼びかけました。
 集会最後に鬼のお面を被った北海道連絡会の阿部副代表は、「桃太侍になって鬼退治(小泉政権や人事院)をする。ひとぉーつ 人の世生き血をすすり、ふたぁーつ ふらちな悪行三昧、「みぃーつ みにくい浮世の鬼を 退治してくれよう桃太郎。バッタバッタと小泉政権・人事院を切り刻んで行きましょう。」と会場を沸かせ、「人勧期まで残りわずかだが、様々なたたかいを精力的に展開し、給与構造の見直しにストップをかけよう。」と閉会あいさつし・団結ガンバロウで集会を締めくくりました。
 なお、集会には、自治労連本部から島村副委員長も参加し激励しました。
以 上