No.451
2004年3月5日
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04春闘要求実現へ2000人が奮闘
= 公務労組連絡会が「3・5中央行動」を展開 =
 公務労組連絡会は5日、04春闘要求の実現をめざして中央行動にとりくみ、政府・人事院・財務省への要請行動、総決起集会、国会請願デモなどを展開しました。
 また、昼休みの時間帯には、全労連女性部の「菜の花行動」や、青年部の要求行動と一体となって、全労連・国民春闘共闘の「総決起集会」を開催するなど、全国の仲間たちが奮闘しました。
女性・青年、公務・民間の仲間が野外音楽堂に総結集
 日比谷野外音楽堂で開かれた「すべての労働者に賃上げを!年金改悪阻止・総決起集会」は、公務労組連絡会の参加者にくわえ、全労連女性部・青年部をはじめ、民間組合からも多数かけつけました。
 日だまりは春の暖かさですが、吹く風はまだ冷たく、色とりどりの組合旗が風にはためくなか、12時から集会がスタートしました。
 主催者あいさつした全労連坂内事務局長は、「財界の攻撃が強まっているもとでも、国民春闘共闘に結集する組合で前年を上回る賃金回答を勝ち取っているところもある。石にかじりついても要求を一歩でも二歩でも前進させる断固としたたたかいが必要。運動を盛り上げ、4・15年金ストを大きく成功させよう」と訴えました。
 決意表明では、女性・青年・民間など各分野から発言があり、公務労組連絡会を代表して石元議長が、イラク派兵の中止、年金改悪反対、賃下げの悪循環阻止などの課題でたたかう決意をのべました。
 テレビでもおなじみの「チャーリーカンパニー」のコントも登場するなど、にぎやかな集会となり、そのなかで、参加者は、春闘の諸課題の前進にむけた決意を固め合いました。
寒冷積雪地域の仲間の怒りの声を聞け!
 13時すぎからは、3か所に分かれて、公務労組連絡会の各省への要求行動をとりくみました。
 人事院前要求行動では、先水幹事の司会進行により、シュプレヒコールから始まり、日比谷公園を出発した航空労組連へのデモにも連帯のエールを送りました。
 主催者あいさつで、堀口副議長は「80万組合員の総意、750万労働者の願いをこめた要求を実現させるため全力をあげよう」とのべました。
 闘争報告で、岸田幹事(賃金・労働条件専門委員長)は、「公務労組連絡会は2月10日、国公労連は12日に2004年春闘要求を提出し、各レベルでの交渉を積み上げているところだ」と報告しつつ、寒冷地手当の課題などでの人事院交渉の現状がのべられました。
 決意表明では、「国公労働者は、全国津々浦々公務サービスを遂行している。離島、山間部であっても不公平があってはならない。地域間の賃金格差は断じて許さない」(国公労連全運輸・安藤書記長)、「寒冷地手当の改悪は、公務員だけでなく、地方交付税削減を通した住民への攻撃だ。住民と共同して全力で奮闘する」(自治労連秋田県本部・高橋さん)、「三位一体改革の影響は、地域の公務員・教職員の賃金にもおよんでいる。財源のない地域などで、賃金格差の拡大も懸念される。賃金の公平さを保つことにが必要だ」(全教・八巻中執)などの発言が続きました。
 また、寒冷地手当の改悪に対して、当該地域からの怒りが人事院にぶつけられました。
 「青森から来たばって、まんず東京ぽっかぽかで雪ねな。人事院の連中だばこったらとこさ閉じこももて、青森さ住む人のこと何もわがてね。地吹雪ツアーあるはんんで青森さ来てみなが!」と津軽弁?で訴えた自治労連青森県本部・高橋さんに続いて、「東京は桜の開花予想が出されたが、盛岡は今朝もマイナス9.3度で注意報がだされるほどの大雪だ。雪はわれわれ公務員にだけ降るわけではない。民間企業も手当を支給するよう指導すべき」(岩手自治労連・高橋さん)、「今日は、バス1台で東京に駆けつけた。2・26東北決起集会成功にむけて夜遅くまでがんばってきた。わずか1月半のとりくみで1,500人が結集し東北の怒りを示した。すべての議会意見書採択をめざす」(宮城公務関連共闘・原子さん)、「新潟は今日も雪だ。3・3決起集会の成功をバネに全国のみなさんに負けないようがんばる」(新潟県公務共闘・坂井さん)、「北海道は今日はマイナス2度、道内21地区で春闘討論集会を開いたが、猛吹雪で中止したり、7時間半かけて到着したり、転んでけが人もでた。全国が一体となってたたかおう」(北海道寒冷地対策会議・伊藤さん)と、とどまることのない怒りの発言の連続で、人事院に対してシュプレヒコールを繰り返し、最後に、堀口副議長の閉会あいさつと団結ガンバローで人事院前行動をしめくくりました。
 人事院前の要求行動と並行して、寒冷地手当改悪に反対して、該当県・ブロック代表による人事院への要請・署名提出行動をおこないました。
 北村事務局次長を責任者にして、北海道、東北各県、新潟、北陸、東海、近畿、中国の代表10名が人事院に入り、担当者に要請しました。その際、各地でとりくんできた署名16,397筆、要求ハガキ102枚を提出しました。
政府は公務労働者の使用者としての責任を果たせ
 総務省前の要求行動では、駒場副議長が主催者あいさつし、「政府は、昨日の公務労組連絡会との交渉でも、勧告制度尊重との回答を繰り返しており、使用者としての責任ある態度をとっていない。公務労働者の要求を前進させるため不退転の決意でたたかおう」と呼びかけました。また、新堰幹事(公務員制度対策委員長)がこの間の総務省・人事院との交渉経過や、公務員制度課題について簡潔に闘争報告し、それを受けて、4名の代表から決意がのべられました。
 発言では、「石原知事は、都民犠牲をすすめ、4千人の職員削減をねらっている。そのなかで起きた東京の社会保険職員の不当逮捕には心からの怒りを感じる。労働基本権確立へ全力あげる」(東京自治労連・堤書記長)、「公務員制度改革の法案さえ提出されていないのに、経済産業省は、2月から能力評価制度の試行を強行した。民間ではすでに失敗している制度だ。他へ波及させないためにも、先頭に立ってたたかう」(国公労連全経済・小泉委員長)、「国民的な議論もないまま、年金改悪をすすめるなど許されない。すべての労働者の賃上げ、年金改悪阻止の要求を高くかかげて奮闘する」(全教・杉浦中執)、「公社化されて以降、徹底した効率化がすすめられている。民営化が国民のためにならないことを広く国民に訴えていきたい」(郵産労・日巻書記次長)など、公務職場にかけられているさまざまな攻撃が報告され、それに対決してたたかう決意が力強くのべられました。最後に、総務省にむけてシュプレヒコールをくり返しました。
 この日は、その他、自治労連を中心にして、財務省前で要求行動をとりくみました。また、全教は、文部科学省への代表団による要請行動をとりくみました。
年金改悪阻止へ「4・15年金スト」の成功を誓いあう
 参加者は、3つの要求行動からふたたび日比谷音楽堂に結集し、14時20分から公務労組連絡会と全労連「公務員制度改革」闘争本部の共催による「04春闘勝利・公務労働者総決起集会」を開催しました。
 主催者を代表して、全労連の大木副議長(全労連全国一般委員長)は、「公務の仲間は、春闘要求の前進に大きな役割を発揮している。昨年は、人勧・最賃が一体となったたたかいで最賃マイナスを阻止した。たたかえば必ず要求は実現する。多くの国民と力を合わせ、04春闘を勝利しよう」とあいさつしました。
 つづいて、通信労組の岩崎委員長が、民間労組を代表してあいさつし、「NTTの転勤強要にかかわって、ILOが是正勧告を出したが、日本政府はそれに応えようとしない。公務員制度改革へのILO勧告も同様に態度をとっている。勧告を遵守させ、国際基準の働くルールを確立するたたかいへともに奮闘したい」との決意を込めた激励・連帯のメッセージをおくりました。
 公務労組連絡会の若井事務局長が闘争報告し、政府・人事院との交渉経過を中心に、たたかいの現局面を明らかにしたうえ、「4・15年金ストにむけて国民的な共同をひろげよう。運動の到達点に確信を持ち、最後の最後まで奮闘を」と呼びかけました。
 各単産の決意表明では、「根室の10%カットなど、自治体財政の悪化を理由にして各地で賃金カットが強行されている。寒冷地手当の改悪は、地方交付税削減とも連動する。すでに交付税の寒冷補正の見直しもすすんでいる。暮らし、憲法、平和を守るため04春闘で大いに奮闘したい」(自治労連・川俣副委員長)、「教育の拡充をめざし、文部科学省へ20万枚のハガキ送付にとりくんでいる。年金改悪阻止にむけて、4・15ストを成功させたい。平和と子どもたちの未来を守るため共同のたたかいをひろげる」(全教・石川副委員長)、「社会保険事務所職員の不当逮捕に断固抗議する!年金改悪反対や国立病院職員の雇い止め阻止へ果敢なたたかいをすすめる全厚生・全医労にターゲットを絞った攻撃だ。根本には、公務員労働者の労働基本権剥奪がある。政府は、ILO勧告にもとづき労働基本権を返せ!」(国公労連・山瀬副委員長)、「強行導入された新夜勤制は、仮眠なしで10時間連続で深夜労働をせまるもの。そのなかで、56歳の郵政労働者が亡くなる事態におよんでいる。効率化をせまる郵政公社に対抗して、春闘でたたかいを強める」(郵産労・田中委員長)、「奨学金の教育ローン化、公共住宅の切り捨てなど、小泉構造改革にもとづく特殊法人改革は、住民要求と逆行するものだ。その一方で、高速道路のむだ遣いのツケを国民に回そうとしている。国民のための行政確立にむけてたたかう」(特殊法人労連・竹内事務局長)など6名から、04春闘を国民との共同をひろげてたたかいぬく決意がのべられました。
 集会では、国公労連の近藤中執のリードにより、シュプレヒコールをくり返した後、最後に公務労組連絡会の石元議長が閉会あいさつし、「2000人を超える仲間が参加した集会の熱気を職場や地域へひろげよう。官民共同のたたかいで04春闘の勝利を勝ち取ろう。4・15行動で年金改悪を阻止し、3・20行動で世界の平和を守ろう」と呼びかけ、団結ガンバロウを三唱し、参加者は元気よく国会請願デモへ出発しました。
以 上