No.417
2003年8月4日
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「大綱」を白紙撤回し、一から出直せ
=関連法案の国会提出見送りふまえ行革推進事務局に申し入れ=
 公務労組連絡会は4日、行革推進事務局と交渉し、あらためて「公務員制度改革大綱」の撤回、法案策定作業の白紙からの出直しをせまりました。
 すでに7月中旬から関連法案の国会提出見送りがマスコミ報道されるもと、公務労組連絡会は、「この間の交渉・協議をふまえて、法案提出を断念するならば、正式な態度表明をおこなえ」と求めてきました。
 この日の交渉は、公務労組連絡会との対応を一日延ばしにしてきた推進事務局が、ようやく求めに応じたもので、国会閉会から1週間もたってから「国会提出断念」を正式表明したものです。
法案提出にしがみつく事務局をきびしく追及
 行革推進事務局との交渉には、公務労組連絡会から駒場副議長、若井事務局長、黒田事務局次長、新堰幹事(公務員制度対策委員長)、松本幹事が出席し、推進事務局側は、吉牟田企画官、上谷参事官補佐ほかが対応しました。
 はじめに駒場副議長は、「公務労組連絡会は、交渉・協議もなく法案提出を強行しないよう7月3日に申し入れてきたが、7月28日に国会が閉会し、結局は、提出は見送りとなった。今後の対応をふくめて、現時点での考え方をうかがいたい」とし、見解を求めました。
 吉牟田企画官は、「『公務員制度改革大綱』にもとづき、通常国会への提出をめざしたが、会期末がせまるなかで、与党(自民党)内では新たな意見も出され、結果的に結論がえられず、もう少し議論が必要と判断した。与党や人事院、労働組合など関係者との協議状況を勘案し、政府として法案提出見送りとの結論となった」と回答しました。
 これに対して、「通常国会では、4回にわたって法案提出がねらわれ、7月段階では、労働組合との交渉・協議もなく、一方的に各省と非公式協議をすすめ、あげくの果てに自民党議員に『怪文書』まで配り、法案提出にしがみついた。そのことについてどう認識し、今後、どう対応するのか」とただしました。
 吉牟田企画官は、「労働組合との交渉・協議は、引き続き誠実に対応したい。具体的には、与党など関係者から出された意見を分析し、それをふまえてすすめていくこととなる。交渉・協議のすすめ方は、具体的には今後の相談となるが、能力等級法などの法案も協議のベースにする考えだ」と答えました。
 また、労働基本権問題での協議については、「『大綱』では、基本権制約の維持が示されたが、労働組合の関心が強く、議論を否定するものではない。それもふくめて誠実に交渉・協議つづけたい」としながらも、「ただ、公務員にストライキを与えることに国民的な賛同がえられるのか。公務の安定的な運営確保などを考えれば、基本権制約という現状を変更するような環境はない」などとのべたことから、交渉参加者は、「2度出されたILO勧告は、労働基本権の保障を求めている。国際的な声に応えるべきだ」と求めました。
 これらのやりとりのあと、駒場副議長は、「まず、行革推進事務局は、法案提出が見送りとなった現状を真摯に受けとめるべき。合意がえられなかったのは、『大綱』そのものに矛盾があったからだ。労働基本権を制約維持とした『改革』の内容、それを1週間で閣議決定したすすめ方に大きな問題点があった。行革推進事務局幹部が作成した『怪文書』まで配るような密室的なすすめ方もあらためよ。そうした反省のうえに立ち、一から出直せ。憲法とILO勧告にそった民主的公務員制度を実現せよ」と強く求めました。
 吉牟田企画官は、「『大綱』は改革の基本的な前提であり、白紙撤回は難しいが、みなさんの意見としてうかがった。具体的な議論をすすめるためにも、法案を示し、それをベースにして協議したい。話し合いのすすめ方は、十分に意義のあるものとなるよう考える」と回答しました。
 最後に、駒場副議長が、「能力等級制の勤務条件性については、人事院と政府でまったく意見が分かれている。労働基本権との関係が定かではないからだ。協議をすすめるうえでは、労働基本権の取り扱いを明らかにするよう求める」とのべ、交渉をしめくくりました。
国民世論のひろがりに確信を持って運動前進を
 通常国会はすでに先週閉会していますが、行革推進事務局はこの日の交渉ではじめて公務労組連絡会に対して「法案提出断念」を正式に表明しました。政府・行革推進事務局は、この国会で、少なくとも4回にわたって法案提出を画策し、各省や与党・自民党との合意取りつけに奔走しました。
 こうしたなかで、職場からの要求打電や、緊急中央行動などで機敏にたたかうなかで、政府・行革推進事務局のねらいを打ち砕きました。
 一方で、地方議会では、現在、165市町村が民主的な公務員制度を求める決議・意見書を採択しています。さらに、国民世論も着実に変化しつつあります。最近のマスコミ論調では、「公務員制度の改革は一から出直すべきだ」(7/5・「毎日」社説)など批判的です。
 3年がかりでたたかってきた運動が、国民犠牲の「改革」をおしとどめ、ILO勧告など国際世論をふくめて新たな流れをつくりだしていることに確信を持ち、秋にむけてさらに運動を前進させていくことが求められています。
以 上