No.330
2002年7月22日
公務労組連絡会FAXニュース
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人事院が「マイナス勧告」にむけ調査結果を公表
7.31集会を圧倒的に成功させ、賃金要求署名を結集しよう!
 人事院は、8月上旬に予定する2002年人事院勧告にむけて世論操作を強めており、先週末(7/19)も民間賃金実態調査集計の一部公表し、マスコミが一斉に「公務員賃金のマイナスを勧告」(朝日)などとする報道をおこなっています。このマスコミを利用した「マイナス勧告」への世論誘導は、我々公務員労働者・労働組合の要求と交渉・協議を軽視する行為であるとともに、労働基本権の「代償措置」たる人勧の役割を放棄するに等しいものであり、断じて容認することができません。
 公務労組連絡会は、こうした公務労働者要求を踏みにじる人事院の手法に対し、22日、人事院に厳重に抗議するとともに、現段階における勧告の検討状況を引き出しました。
 人事院勧告の作業は、通常のペースで進行しており、特別な事態がなければ従来並みの日程(8月上旬)で勧告が出されることが想定されます。また、月例給の削減と諸手当の見直し、一時金の4年連続切り下げなど幅広く賃下げの内部検討が始まっており、極めて重大な事態となっています。
 従って、人勧の最終局面を迎える7月31日の中央行動は、この「マイナス人勧」策動をはね返すかどうかの瀬戸際のたたかいとなってきました。公務労組連絡会は、こうした情勢を踏まえ、地方事務局交渉の強化、職場からの署名をはじめとする第二次全国統一行動旬間のとりくみを飛躍的に高め、7.31中央行動に圧倒的多数の公務労働者を結集し、大成功させなければなりません。
民調給与実態調査の結果(一部)の概要を公表(7/19)
 人事院は、2002年人事院勧告にむけて5月段階より民間給与実態調査をおこなってきましたが、7月19日、その結果の一部をマスコミに公表し、翌日の各紙に報道されました。その際、「平成14年職種別民間給与実態調査の結果(一部)の概要」が配布されています。
 概要では、調査の規模として事業所規模50人以上の約34000事業所を対象に無作為で7886事業所を抽出し、そのうち93.8%の7397事業所から回答を得たこと。初任給は大卒84.8%、高卒86.3%が据え置いたこと。ベース改定をおこなわなかった事業所が53.4%、ベース改定未定の事業所が14.2%あるなど賃金改定をめぐる厳しい状況を示しています。
 こうした調査の概要を公表し、2002年人事院勧告の基礎となる官民較差がかってない厳しい環境であることをアピールしたものといえます。なお、官民格差の対照となる民間賃金水準の調査結果については「まだ作業に時間がかかる」としています。

本俸と諸手当の見直し、一時金4年連続切り下げも
 民調の概要を明らかにした人事院は、「マイナス勧告」となることも視野に入れた検討をほのめかしています。その検討内容として、一時金は夏・冬2回支給とするとともに年間での4年連続の削減、本俸削減と諸手当見直しなど給与の全面見直しが示唆しています。とりわけ、諸手当の削減は支給対象ができるだけ多数で影響力の大きい手当が検討対象となるとされ、「広く、厚い削減」を許さず、賃金切り下げを打ち破るたたかいが求められています。とくに、我々としては、初任給改善など賃金底上げをめざしてとりくみを強めることが必要です。
 情勢を変える賃金要求署名と7.31集会を成功させよう!
 不当な「マイナス勧告」を許さず、賃金底上げを実現し、公務と民間の賃下げの悪循環を断ち切るには、公務員賃金の社会的役割と日本経済に対する影響を多くの人に理解してもらい、公務員賃金改善要求署名の支持を広げることです。人勧関連労働者はもとより、年金生活者、福祉手当受給者など広範な人々の間にも「賃金署名」をひろげ、7月31日に総結集しましょう。このたたかいは、02人勧に直接影響するだけでなく、政府の閣議決定、さらには国会審議、地方の賃金交渉・決定につながります。まだ、署名が寄せられている職場・地域は限られています。この1週間のがんばりが情勢を左右します。全力で奮闘しましょう。
 また、7.31中央行動は、文字通り人事院の存在と役割を歴史的に決定するたたかいとなります。職場から知恵と力を総結集し、自主的な力もおおいに発揮し、怒りとエネルギーをくまなく汲み尽くし、人事院と小泉政権を揺るがす行動にするため、炎天下ですが力を出し合いましょう。
以 上