No.321
2002年4月23日
公務労組連絡会FAXニュース
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郵政職場の賃下げは断じて許さない!
= 公務労組連絡会が緊急に総務省前行動〜100名が参加 =
 公務労組連絡会は23日、郵政労働者の賃金要求の実現を求め、昼休みの総務省前行動にとりくみました。
 この行動は、19日の国営企業給与関係閣僚会議で、国営4企業の職員の賃金水準を「実質引き下げる」ことについて触れられ、マスコミ各紙でも、「国営4企業の賃金交渉、初のマイナス回答へ」(朝日)、「初の賃下げの可能性大」などといっせいに報じたことをふまえ、郵産労のたたかいを支援し、夏の人事院勧告にも影響する国営企業の賃下げを許さないために、緊急に配置されたものです。
 総務省当局と郵産労との賃金回答交渉が午後に行われる緊迫した情勢のもと、緊急の呼びかけに応えて、各単産本部や霞ヶ関の職場などから約100名の仲間が参加しました。
−賃金抑制をねらう政府・総務省に怒りの声が集中−
 要求行動の開始にあたって、主催者あいさつした駒場議長は、「郵産労など国営企業の労働組合への回答は、人事院勧告や地方公務員賃金にも直結する」として、公務労働者が団結を強めてたたかう重要性を強調。19日の閣僚会議の内容も紹介しながら、交渉では賃下げ回答も予測されるなかで、そうした攻撃を許さないために、すべての公務労働者の決起を呼びかけました。
 激励に駆けつけた全労連の鈴木副議長は、「政府は、2002年春闘にしめされた財界・大企業の横暴に便乗して、国営企業の賃下げ回答に踏み切ろうとしている。医療改悪や有事立法をねらう小泉首相を国民の力で追い込む必要がある」とし、その点からも「郵産労の仲間のたたかいは、全労働者・国民をはげまし、そのたたかいを前進させる重要なものだ」と連帯のあいさつがのべられました。
 公務労組連絡会のたたかいについて行動提起した浜島事務局長は、仮に賃下げ回答が示されるならば、中労委への調停・斡旋申請をふくめて重大な決意でたたかうことを明らかにし、さらに、夏の人事院勧告にむけても「マイナス勧告」を断じて許さないために、公務労組連絡会が一体となってたたかうことを訴えました。
 これにつづく各単産の決意表明では、国公労連・山瀬副委員長、自治労連・高坂中央執行委員がそれぞれ登壇し、郵産労のたたかいに連帯し、賃上げ要求実現をみずからの課題としてたたかう決意がのべられました。
 最後に、当該労組の郵産労を代表して田中委員長から、賃金回答を1日のばしにしてきたこれまでの総務省当局との交渉の状況などが報告され、「みなさんの行動への参加と激励・支援の言葉に心から感謝する。今日の交渉を郵産労の仲間たちをはじめ、郵政の職場に働く職員は、固唾(かたず)をのんで見守っている。今日の行動を力に、賃下げ回答を許さないために、最終交渉で全力で奮闘したい」と、力強くたたかう決意がのべられました。
 これらの決意表明をうけて、行動参加者は、総務省ビルにむかってシュプレヒコールを繰り返し、最後に、松村副議長の発声で団結ガンバロウを三唱し、昼休みの緊急行動を閉じました。
「賃下げ」回答をくい止める〜判断は先のばしに〜
= 郵産労との交渉で総務省が「回答」をしめす =
 総務省前要求行動での支援と激励をうけて、郵産労本部は、午後2時10分から総務省当局との交渉にのぞみました。
 交渉では、総務省当局は、「日経連の集約で見ると、民間の賃上げ状況は、先週時点で1.7%台だったものが、今日現在、1.5%まで下がっている。こうした状況をふまえるならば、現時点で判断を下すのは困難」としたうえで、「民間賃金の動向をさらに見きわめ、郵産労への賃金回答は別途あらためて提示したい」と今日時点での総務省当局の考え方をしめしました。
 結果として、マスコミ各社が伝えるように、初の「賃下げ回答」となる最悪の事態も予測されたなかで、公務労組連絡会としてとりくんだ総務省前の緊急行動も背景に、今日時点では、不当な回答を押しとどめることとなりました。
 しかし、あくまで当局は結論を先送りしたにすぎず、人事院勧告にむけたたたかいとも一体で、たたかいを強化していく必要があります。
 のきなみ「ベアゼロ」となった2002年春闘結果に象徴されるように、民間賃金のかつてないきびしさはありますが、しかし一方で、デフレ不況を打開し、景気を回復させていくうえでも、労働者の大幅賃上げこそ切実にもとめられています。
 そのなかで、公務員賃金の社会的影響力をひろく明らかにしつつ、「すべての労働者の賃下げストップ」という大義にもとづく公務労働者のたたかいが重要となっています。
以 上