No.319
2002年4月18日
公務労組連絡会FAXニュース
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「政官業」ゆ着を根絶する公務員制度確立を
=天下り禁止など民主的な公務員制度へ行革推進事務局に申し入れ=
 外務省問題における政治家と官僚のゆ着、国会議員の「口利き」による汚職事件など数々の腐敗が繰り返されるもとで、公務労組連絡会は18日、「政官業によるゆ着の根絶」という国民の願いにこたえる公務員制度確立を求め、行革推進事務局に申し入れました。
 「天下り」の禁止や「特権キャリア制度」の廃止の要求について、推進事務局側は、「大綱」の内容を繰り返し説明するのみで、納得できる回答は最後まで示されませんでした。また、「大綱」撤回と労働基本権の回復をあらためて強く求めましたが、「閣議決定にもとづき計画的にやっていく」とはねつけました。
●「公務員制度改革大綱」は国民の願いにこたえていない
 申し入れには、駒場議長を先頭に、松村副議長、浜島事務局長、黒田事務局次長が参加し、行革推進事務局は、公務員制度改革室の谷内企画官、渡辺参事官補佐他が対応しました。
 はじめに駒場議長は、「政官業がゆ着した腐敗事件がつづき、国民は公正な行政を求めている。そのためにも、『天下り』禁止など民主的な公務員制度の確立が求められている。しかし、『大綱』はそうした国民の願いにこたえられるものになっていない。そうした観点から、政官財のゆ着根絶にむけて政府・行革推進事務局としての真剣な努力を申し入れる」とのべ、政府としての必要な対応を求めました。
 浜島事務局長は、別掲の「申入書」に沿って、高級官僚の「天下り」に対して、「第三者機関」である人事院の監督・監視、管理強化の必要性、いびつな人事運営を生みだす「特権キャリア制度」をあらためること、特定の政治家と官僚とのゆ着を断ち切ること、国民に対してクリアな行政を確立するための情報の開示や職員による内部告発の保障などを求めました。そのうえで、「こうした民主的諸制度は、対等な労使関係があってこそ担保されるものであり、そのためにも労働基本権の回復は最重要課題だ。『大綱』は撤回し、労使による協議をすすめよ」と強調しました。
●意見交換はしていくが「大綱」を撤回する考えなどない
  これに対して谷内企画官は、「『天下り』は基準を明確にし、人事院が事後チェックする。きちんとしたルールのもとでの規制の必要性を大綱で示した。キャリア制度については、集中育成制度のなかで適正を評価し、ダメならば幹部候補からはずす。特別に優遇はしない。政治家や企業などの違法・不当な関係はあってはならないが、施策づくりにはいろいろな人との意見交換も必要だ。公務員倫理法は、議員立法で成立した経過から、今後、議員のみなさんから議論が出てくるのではないか。内部告発は、刑事訴訟法でも、犯罪につながる行為があった場合は、公務員に告発の義務があるとしており、そのことによる不利益はない。労働基本権については、すでに『大綱』で示したとおりだ」としたうえで、「『大綱』を撤回する考えはない。政府としては、2005(平17)年までに計画的にやっていく。そのなかで、みなさんとも意見交換していきたい」とのべました。
 こうした回答に対して、松村副議長は、「今までの交渉の過程でも、推進事務局は、労働組合の要求に耳を貸さず、与党の顔色ばかりうかがってきた。それもいわば政治家との結びつきではないか。今もいろいろ話を聞いたが、決め手になる改善策は何もない。国民の願いとかけ離れている。そのことを推進事務局はどう理解しているのか」と行革推進事務局の姿勢をただし、浜島事務局長は、「このまますすめば国民の不審はいっそう深まる。政治家や企業とのゆがんだ関係を断ち切ることを本気で考えるべき。国民から見て清潔で公正な行政にしていくためには、公務員のありようそのものが問われている。そのためにも、権限を一部に集中するのではなく、ひろく議論がすすめられ、みんなで決定できるような制度づくりを考えるべき」とせまりました。
●納得できる回答なく再考を求め申し入れを終える
 谷内企画官は、「背景にはさまざまな問題があり、公務員の人事制度の改革だけで改善されるものではない。いろいろな試みを一体にして、言われている政官業のゆ着を抑制していく努力が必要と考えている」とのべました。
 最後に駒場議長は、「公務サービスを向上させる点で、労働基本権回復は不可欠だ。人事院の権限を縮小させるのなら、基本権を現行のままにするのは理に合わない。『天下り』の自由化などを打ち出した大綱は、ゆ着をより深めるものだ。国民の願いとは逆行している。また、『大綱』の内容は公務員制度審議会の最終答申とも逆行している。今日の回答は納得できないものであり、再考を強く求める」と発言し、申し入れを締めくくりました。
以 上