No.313
2001年3月13日
公務労組連絡会FAXニュース
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全国の仲間2千人が政府・人事院を包囲!
= 春闘要求の実現をめざし公務労組連絡会が「3・13中央行動」を展開 =



 国民春闘共闘の集中回答日に指定された3月13日、公務労組連絡会は、のべ2千名の参加により、2002年春闘中央行動にとりくみました。この日の行動では、「平均17,000円以上、だれでも15,000円」の賃金要求をはじめ、休暇制度や労働条件の改善改善を求めた総務省・人事院前の要求行動、民主的公務員制度の確立にむけた行革推進事務局前行動を展開、最後は、総決起集会でたたかう決意を固めあいました。
 この日は連合の主要大単産でも一斉回答が示されましたが、賃金抑制攻撃の強化と組合側の「要求自粛」のもとで、のきなみ「ベアゼロ回答」となる異常な事態のまま春闘の幕引きがはかられようとしています。19日の政府・人事院からの最終回答日にむけて、14日の全国統一行動での職場決議などで、さらに追及を強めていく必要があります。


     昼休みの総務省前・厚生労働省前の要求行動がスタート
 桜の開花まで秒読み段階に入った東京は、好天に恵まれ、初夏を思わすような陽気のなか、昼休みの総務省前と厚生労働省前の行動が並行してスタートしました。
 総務省前要求行動では、主催者あいさつした堀口副議長は、「公務労働者の実態と生活悪化の現状をみれば、17,000円以上の賃上げはささやかな要求だ。国民に信頼される公務員制度の確立をもとめて、国民とともにたたかおう」とのべました。
 各単産からの決意表明では、はじめに国公労連・全建労近畿地本大岩執行委員は、民間の労働者とも団結して雇用・賃金破壊を阻止するために、全労連、春闘共闘、国公労連に結集して今春闘をたたかう決意をのべました。自治労連愛知幸田町職労大沢さんは、「この間、地方公務員制度改革と市町村合併の2つの問題を議論してきた。幸田町職では人口33,000人のうち要介護者が490人いる。家族構成も含めて把握できる範囲である。地域住民のために何ができるのか追求しながらがんばっていく」とのべ、全教千葉今井書記長は、「職場では持ち帰り残業も含めて11時間近く働き、休職、そして職場にもどれなくなっている。職員改革をいうならば職場に人をふやし30人学級を実現することだ」と奮闘する決意をのべました。
 郵産労日巻中執からは、2月25日までに全支部が要求書を提出した郵産労のたたかいが報告され、特殊法人労連山本幹事(水資労副委員長)は、水資労・育英労のストライキ闘争など、「特殊法人改革」に反対するたたかいを報告しました。
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 中央労働委員会(中労委)労働委員の公正任命、医療制度の改悪反対などの課題をかかげた厚生労働省前の要求行動では、はじめに主催者を代表して田中副議長があいさつ、「中労委は救済機関としての機能を果たしていない。連合独占という状態では、労働者の権利を守る面からきわめて不十分だ。何としても公正任命を勝ちとるため公務労働者が先頭に立とう」と呼びかけました。
 全労連・純中立墾などでつくる労働委員会民主化対策会議を代表してあいさつした、中労委委員の候補者でもある日本マスコミ文化情報労組会議の今井議長は、「連合独占で行政に民主主義はあるのか。厚生労働省は連合と結託していると国民に思われてもいいのか。だれのための公務員なのかが問われている。公正任命にむけて、国営担当候補の藤田さんとともに全力でがんばるので支援をお願いする」と決意をのべました。
 各単産の決意表明では、「過去最悪の失業率のもとでも、職業安定所の職員不足などで国民の願いに応えられない状況だ。労働委員会の委員任命も、国民の声に逆行している。厚生労働省は主体性をもって公正任命すべき」(国公労連・全労働高木副委員長)、「郵産労の不当労働行為の訴えに対して、3年9月たっても中労委で審問すら開かれない。連合独占の実態を2月にILOに申し立てた」(郵産労広岡書記長)などとのべられました。
 また、この行動に連帯して参加した民間の仲間を代表して、建交労高橋書記次長が、「中労委の機能が後退し、民間では不当労働行為がやりたい放題だ。その背景には連合独占の偏向命令がある。それをただすことが真に労働者救済のための第一歩だ」と訴えました。
 厚生労働省前で座り込みを続けている「薬害ヤコブ病」訴訟原告団のたたかいにも連帯して、大津訴訟原告団の谷団長から方向をうけ、亡くなった妻の遺影をかかげた谷さんは、「妻はチューブにつながれ、植物状態で生きた。妻の無念をはらすため、厚生省に5年前に提訴した。訴訟によって国の責任を問いたい。みなさんの支援をお願いする」と力強く訴えました。

人事院・行革推進事務局前行動を並行して展開

 午後1時すぎからの人事院前要求行動では、松村副議長があいさつし、人事院に対する要求の重点、3月4日の交渉でのやりとりなどを中心に情勢報告し、「世論調査を見ても、政治は大きく変化しつつある。そのことも確信に、要求前進をめざして国民・住民との共同を大きくひろげよう」とのべました。
 引き続き4人が次々と決意をのべ、「人事院は地方公務員の給与が高いと民調の見直しをすすめている。人事院勧告は地域経済に影響する。東北各県から200名が参加して集会とデモ、人事院交渉にとりくんだ」(国公東北ブロック後藤事務局長)、「自治体の財政難を口実に、24か月の昇給延伸が強行された。職場は、3名の在職者死亡をだすような大変な実態にある。地域へのビラ配布などで奮闘している」(大阪自治労連松原市職垰田さん)、「2年間2%の賃金カットに反対し、1か月に9回の団体交渉でたたかった。怒りのFAXや署名もとりくみ、学校では校長も激励している」(青森高教組坂田さん)、「生活実態を基本にして要求をねりあげ、2月13日に要求書を提出した。6割以上が生活が苦しいとアンケート回答がよせられているなかで、賃上げにむけて郵政当局を追及する」(郵産労田中委員長)などの発言が続きました。
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 人事院前行動と並行してとりくまれた行革推進事務局前行動では、公務労組連絡会の松本幹事(公務員制度改革対策委員長)が、「先日の鈴木宗男議員の証人喚問は、目を覆いたくなるような政官財のゆ着をさらけ出した。政府の『公務員制度改革』は、第3者の人事院のチェックをなくして、天下りを自由化するもので、こんな改革では、ムネオ事件は繰り返されるばかりだ。決定した大綱を白紙にもどし、再度交渉に応じるべき」と、この間の情勢を報告しました。
 職場からの決意表明では、「公務員制度改革の教員版が、石原都政のもとですすんでいる。チームワークこそ必要な教育現場に、校長と教員の中間を管理する主幹をつくるという。主幹制度で必要な経費は、少人数学級の実現に振り向けるべき」(都障教水上書記長)、「保育・給食の民間委託なと、小泉改革の痛みは岩手県にも襲いかかっている。私たちは毎日住民と接している、決してお上の言うことだけを聞くヒラメ公務員にはならない」(岩手自治労連高橋副委員長)、「公務員制度改革では、橋本首相が経済産業省の一部官僚と『裏チーム』を作って作業していることが暴露された。キャリアの支配する職場ではなく、働きやすい、国民の期待に応えられる職場をつくるために奮闘する」(全経済伊波書記長)などの決意がのべられました。

「4・12総行動」の成功などたたかう決意を固めあった決起集会

 参加者は、最後に日比谷野外音楽堂に集合し、行動をしめくくる総決起集会が午後2時から開催されました。
 主催者あいさつした駒場議長は、4・12行動への結集、官民一体の賃金闘争の前進、政府・人事院への追及の追い上げなど中央行動の意義についてのべながら、「国民世論が変わった今が攻めどきだ。攻めて攻めて攻めまくる決意を固めあおう」と呼びかけました。
 連帯・激励のあいさつでは、日本共産党の八田ひろ子参議院議員が、「鈴木宗男問題では、行政が金でゆがめられている実態が明らかになった。利権あさりを許さない政治をめざすとともに、「公務員制度改革」による政権党に都合のいい公務員づくりを許さないために国会で奮闘する」とのべ、また、保団連の室井事務局長が、「医療改悪がねらわれるているが、日本の保険給付水準はOECD諸国でも最低水準にある。受診をひかえて多くの人たちが死んでいる。保険医という立場から4・12国民総行動で奮闘する」と決意を表しました。
 その後、中労委委員の国営・独立行政法人担当候補である藤田忠弘さん(前公務労組連絡会副議長・前国公労連委員長)が登壇し、「労働者の権利を擁護する中労委であるためには、委員の選出も公正でなければならない。連合独占の状態を打開するため、非力ではあるが、みなさんと手を組んでがんばりたい」と力強く決意をのべました。
 5単産の代表の決意表明では、「政府・人事院の最終回答にむけて全力をあげる。大企業の横暴を許さないため、NTT11万人リストラに反対し、全国で宣伝行動を配置する」(国公労連小田川書記長)、「埼玉労連の130万枚ビラ配布では、自治労連の仲間が重要な役割を担った。ビラに対する住民の感想が電話で寄せられている」(自治労連三宅書記長)、「親がリストラされ、授業料が払えない生徒が増えている。就職未定の高校生は8万人にのぼる。不況から子どもを守る春闘をスローガンにたたかう」(全教岡田副委員長)、「短時間職員の賃金・労働条件の改善、郵政公社化にむけたたたかいという2つの課題で地域に打って出る」(郵産労砂山書記次長)、「福祉ウエーブ運動の生活レポートには、仲間の悲痛な声が寄せられている。国民の立場に立った福祉をめざして、4.12行動をはじめ一生懸命がんばる」(福祉保育労桑本書記長)などの発言が続きました。
 最後に浜島事務局長から行動のまとめと、松村副議長の閉会あいさつ、団結ガンバロウで集会の幕を閉じました。
 集会終了後は、参加者は、国会にむけて請願デモに出発しました。
以 上