No.312
2002年3月3日
公務労組連絡会FAXニュース
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許すな!地方賃金切り下げ、立て直そう!地域経済
= 東北の公務労働者が結集し「2・25東北集会」と人事院交渉を展開 =
 

 東北地方で働く公務労働者で組織する「東北各県公務共闘」は2月25日、仙台市内で公務での地方職員賃金切り下げに反対し、全国一律最賃制の確立をめざす「2・25東北集会」を開催しました。
 集会には、各県・地域から200名を超える仲間が参加、2002年春闘をたたかう決意を固めあい、公務・民間の職場で働く仲間への「アピール」を採択しました。集会後は、シュプレヒコールをあげてデモ行進し、沿道の人たちに切実な要求を意気高く訴えました。


民間給与調査見直しなどで人事院東北事務局と交渉

 「2・25東北集会」にあわせて、東北公務共闘(宮城・福島公務関連共闘、青森・秋田・岩手公務共闘、山形県国公、自治労連北海道・東北ブロック、国公東北ブロック)の代表18名が参加して、人事院東北地方事務局と交渉しました。交渉では、「2002年人勧基礎作業の改善と公務員給与水準の在り方検討に関する要求書」を提出し、賃上げなど春闘要求の実現を人事院にせまりました。
 以下、交渉でのやりとりを「東北公務共闘FAXニュース」から抜粋して紹介します。

 公務共闘からは、主な要求ポイントとして、@職種別民間給与実態調査と民間賃金比較方法、A標準生計費の問題点、B2001年給与報告で明らかにした「公務員給与水準の在り方検討」の3点について、人事院の考え方をただしました。
●人事院 比較企業規模を1000人以上にせよとの要求だが、企業規模100人、事業所規模50人は妥当なところで、民間労働者の5割をカバーしており、変更は考えていない。民間給与実態調査の見直しについては、調査における抽出のしかた、層化のしかたについてどうあるべきかを検討している。
○公務共闘 各県の人事委員会からの意見聴取はしているのか。
● 本院に集まって話をしている。東北事務局には、意見などは来ていない。
○ 東北人事院は、各県人事委員会との話し合いはしないのか。
● しない。意見などがあれば本院に伝えることとなる。
○ 「層化」の際の実務的なサンプル抽出はどうなっているのか。
● 大企業だけたくさんとるのではなく、小さい所も平等にとっていく。
○ 結果として、数は同じでも、大企業から中小へとシフトするのではないのか。
● そう思う。
○ 今回の調査結果をもとに、地域間格差を示すような人事院勧告を出すのではないかとの懸念を持っている。
● 給与の地域間格差をつけることなどは全く考えていない。
○ 昨年の給与報告では、公務部内の給与配分の在り方について幅広く見直しを行い検討すると言っているではないか。
● 今回の調査をもってどうするのかは聞いていない。いずれにせよ、国は同一でいく。
○ 地域経済に影響を与えることが懸念される。公務員・公務関連職員の賃金は、地域の賃金の指標として期待されている。
○ 人事院が職員の利益を守る「代償機関」であると思っている。民間調査だけでなく、私たちの生活を考えて、給与水準を決めていく必要があるのではないか。
○ 民間調査がすべてだと考えると、大企業が海外に生産拠点を移して出ていった地域は、ますます低くなる。その状況をどう見るのかが大切だ。
○ 最後に、仙台で開催した「有識者会議」のメンバーの選び方について、「労働者代表」として、「連合」だけが出席するのは問題がある。公平性・透明性を考えれば、人事院東北事務局として考慮の余地があったのではないのか。
● 今後、検討したい。

  宮城県公務関連共闘発
  「要請の趣旨は理解する」〜人事委員会へ要請行動を展開

 東北公務共闘の交渉に先立って、宮城県公務関連共闘では、2月22日に宮城県と仙台市の人事委員会に対して要請行動をとりくみました。
 それぞれの人事委員会は、「問題意識をもっており、危惧している」「認識の違いが一部ある」など、受け止め方には違いがあったものの、要請の趣旨については理解を示してもらうなど、一定のとりくみ成果をあげることができました。                                        
 以 上