No.310 2002年2月15日 |
公務労組連絡会FAXニュース | ||||||
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公務労働者の要求実現にむけたたたかいがスタートしました。 公務労組連絡会は2月15日、政府・人事院に対して、過日の臨時総会で決定された「2002年春闘要求書」を提出しました。要求書は、月額17,000円以上の賃上げ、労働時間短縮や家族看護休暇の実現、天下り禁止や労働基本権回復をはじめ民主的公務員制度の確立など、公務労働者の生活と労働の実態にもとづき、多岐にわたる要求の実現を求めています。 今後、職場や地域でのたたかいを強めながら、「3・13中央行動」などを軸にして、要求の実現を政府・人事院に迫っていきます。 |
はじめに、駒場議長から、「過日開いた公務労組連絡会の臨時総会では、失業率が5.6%にもなり、日本経済が危機的な状況のもとで、生活改善のための賃上げの実現、医療改悪など国民負担の阻止、解雇規制などの重要性を確認した。また、公務員制度改革大綱が決定された状況をふまえつつ、民主的公務員制度の確立を求めてたたかうことを意思統一した。本日提出する要求書は、こうした熱心な議論の上でまとめられたものであり、使用者としての誠実な回答を求める」とのべ、各項目についての実現を迫りました。 また、「公務員制度改革」にかかわって駒場議長は、「地方公務員制度の検討は、今後は総務省の公務員部が所管すると伝えられている。総務省として、公務労組連絡会と誠実な交渉・協議がすすめられるように努力せよ」と対応を求めました。 浜島事務局長は、要求書の内容についておおむね以下の点を重点的にのべました。 ○景気の低迷の根本的な原因は消費の落ち込み、収入減にある。勤労所得の引き上げは国家的な課題である。公務各単産の春闘アンケートでは、6割以上が生活が苦しいと回答しているように年収ベースで3年連続マイナスなどできびしい生活実態が続いている。そのなかで「17,000円以上」の賃上げは、きわめてひかえめな要求だ。使用者として誠実に受けとめるとともに、政府としての国家的な視点から努力を求める。また、初任給の引き上げ、扶養手当の改善などを重視して実現を求める。 ○労働基本権回復の要求については、労働基本権が制約されているのは国際的にも異常であり、国連でも、日本の公務労働者のスト権禁止に懸念を表明している。先進国としてふさわしくない現在の状態をあらためるため、政府としても真剣な検討を求める。 ○民主的公務員制度の確立にかかわって、「大綱」は、労働組合の誠実な交渉・協議が無視され、内容も手続きも認められない。天下りには国民のきびしい批判がある。能力・業績主義の強化で統制を強めることは許せない。使用者たる政府として、労働組合と誠実に対応するとともに、各方面の意見を真摯に聞くべきだ。 ○労働時間短縮の要求では、各自治体でワークシェアリングの動きが出ているが、勤務時間を実質的にも縮減することなしには、職員の負担が増えるだけだ。そのこととも関連して、実際に長時間労働が強いられているもとで、残業縮減、サービス残業の根絶など具体的な手立てを早急に求める。 ○家族看護休暇の新設にむけて、とくに昨年の人事院勧告でふれられたように子どもの看護休暇の制度確立は緊急課題だ。少子化対策や、男女共同参画社会にむけて、政府としての努力を求める。 ○年金支給年齢の引き上げにともなって、新再任用制度の充実は重要となっている。そのためには、希望者全員の採用をはじめ、差別的な運用が行われないように求める。 こうした要求に対して、加瀬総括課長補佐は、「多岐にわたる項目について要望をうけたまわった。要求書をいただいた段階であり、3月中の回答にむけていろいろなレベルで検討させてもらいたい。公務員制度改革については、大綱が政府決定されたことをふまえ、国家公務員制度を所管する官庁として、内閣官房に協力していく。その際は、労働組合をふくめて幅広い意見を聞くことが適当と考えている。また、地方公務員の制度検討については、今後のすすめ方について、みなさんから要望があったことは所管する部門に伝える」と回答しました。 最後に駒場議長は、「今日の要求については、しかるべき時期に納得できるような回答を示すよう求める。公務員制度については、一方的なすすめ方であり、われわれは『大綱』自体の撤回を求めている。推進事務局での検討作業がすすむなかで、一方的な強行はしないよう強く要求する」とのべ、3月段階の回答にむけた努力をあらためて求めました。
公務労組連絡会からは、浜島事務局長と黒田事務局次長が人事院におもむき、中島人事院総裁にあてた「2002年春闘要求書」を、総務局職員団体審議官付・佐藤上席連絡調整官に手渡しました。 公務労組連絡会では、この要求書にもとづく交渉を3月早々にも配置し、3月13日の中央行動などを通して要求実現を迫り、3月下旬の回答引き出しに全力をあげていきます。 |
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以 上 |