No.287 2001年10月25日 |
公務労組連絡会FAXニュース | ||||||
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公務員賃金の改善、国民のための公務員制度確立を
秋年闘争第1次中央行動に1600人
公務労組連絡会は、テロ根絶・報復戦争参加反対を掲げ2万5千が参加した「10・23国民大集会」、大倒産、大失業、小泉改革反対を掲げ1万2千人の労働者が行動に参加した「10・24怒りの霞が関中央行動」に結集するとともに、10月24日「第1次中央行動」を展開しました。 公務の参加者は、昼からの日比谷野音で開催された大倒産、大失業の「小泉改革」ストップ、テロ根絶・報復攻撃反対中央総決起集会と国会請願デモに参加した後、総務省前および行革推進事務局前に移動し同時並行で要求行動を行いました。 ◇3年連続の年収引き下げを許すな〜総務省前要求行動 総務省前行動では、吉田幹事の司会進行のもと、主催者挨拶に立った堀口副議長は、「政府・行革推進事務局がすすめようとしている公務員制度改革は、悪政推進の公務員づくりであることが明らかになった。小泉流「改革」は国民のいのちとくらしを破壊するものである。公務労働者のはたらくルールの確立をすすめる我々自身の要求実現めざして奮闘しよう」との述べました。 経過・情勢報告に立った高坂事務局次長は、@賃金課題A育休・介護休暇問題B「公務員制度改革」について経過と今後の取り組みについて報告しました。次に4人から決意表明うけ、はじめに自治労連若井副委員長は、「いま自治労の不祥事件に絡んで、労働運動全体が信頼を失っている。清く・正しく・貧しい自治労連である。地方の人事委員会では、次々とすべて国以下の勧告が出されている。今地方は秋年末闘争を果敢に闘っている真っ最中である。今こそ地域の住民の暮らしを守り、総務省は平和、憲法と地方自治の立場に立ってほしい。 全教広島の石田中執は、子どもたちの厳しい生活実態にふれ、「給食費が払えない」「修学旅行いけない」という子どもの声が出されている。また、子どもたちは「日本は戦争しない国だ」と思っている。参戦への道は許されない。平和と教育を守るため父母、教職員と子どもたちは奮闘していることを報告しました。 国公労連・全運輸の幅中執は、本日10時から交運共闘2,000人規模で交通省、金融庁、厚生労働省へ請願書を提出した。度重なる、規制緩和、行政改革、定員削減攻撃で職場は、激しい歪みが出ている。安全・安心して利用できる「国民のための交通行政」を担っていきたい。 郵産労東京地本の瀬崎副委員長は、2003年の郵政公社化、さらに郵政民営化攻撃に反対し取りくみを進めている。郵便を正確に届け、貯金を安心して預けられる「国民のための郵政事業」の確立するために、郵便事業への民間の参入は許されない。10・11月の取り組みが重要となっており、国民に郵政事業問題を大きく問い掛け、秋のたたかいの中心にすえてがんばっている。50万枚ビラ宣伝のとりくみとして、ひとり200枚を目標に取り組んでいると述べました。最後に自治労連佐藤中執のシュプレヒコールで総務省前の行動を終えました。 ◇「信賞必罰」の公務員制度改悪許すな〜行革推進事務局前要求行動 行革推進事務局前要求行動では、先水幹事の司会進行のもと、主催者挨拶で松村副議長が「アメリカのテロへの報復戦争に自衛隊が参戦するという憲法蹂躙の法案が今週中にも強行がねらわれるという、きわめて重大な局面を迎えている。絶対に許されるものではない。 小泉「改革」は、憲法自体も聖域にしない構造転換であり、その中に「公務員制度改革」がある。公務員制度改革を「この国を戦争する国へ」と転換しそれを担う「公務員づくり」として、この間全国的な運動をすすめてきた。この横暴な小泉改革に心から怒りをもつこと、そのことと同時に、わたしたちがめざす「民主的な公務員制度」をもって大きく、深く国民・地域住民の中にはいっていこうと述べました。 次に経過・情勢報告では、行動に先立ち要求書を提出してきた松本幹事(公務員制度改革対策委員長)が概要の報告をおこなったあと4人から決意表明をうけました。 国公労連・全港建の福嶋副委員長は、小さい組織だが、「小粒でピリリと辛い」と奮闘している。公務員制度の問題についてし、公務員の労働基本権問題をたなあげしたまま、政府・人事院が一体となってすすめていることが問題である。推進事務局47名中19名が人事院からの出向者。個人を問題にしているのではない。人事院は自ら存在意義を低めている。そうしたなかで推進事務局は、国公労連と協議を尽くすべきだ。労働基本権という手足をもいでおいて、協議を尽くすことは困難だが、しかし、100歩譲っても協議をつくすべきである。 自治労連の今西書記次長は、300万人を越える自治体労働者を代表して決意表明する。テロは許せない。地域には不況失業が蔓延し、医療・介護・保育の要求などがたくさんある。一日でも早く、1人でも多く悩みを解決したいと願い私たちはがんばっている。しかし、現実は、職員の願いと反対。住民に背をむけることを強要する「改革」反対。労働組合との交渉・協議が国際公約になっているのにもかかわらず、行革推進事務局は、20万人のひとにぎりの国家公務員しか相手にしていない。自治体は、秋季年末闘争の闘いにはいっている。問答無用の「改革」をやめさせ、全体の奉仕者として、誇りのもてる労働者になりたい。 埼高教の川島書記次長は、「改革」は、公務員だけでなく、国民にもよいことはない。成績主義導入は特に教育や福祉の職場では大変なことになる。どのクラスにも不登校の子が1〜2名いるが、40人学級では担任がすべてをみられず、協力体制によってなりたっている。人事考課が入ったら、影響は大きい。アンケートによる「理想の先生」第1位は「話をよく聞いてくれる先生」、第2位は「勉強をわかりやすく教えてくれる先生」。政府は、成績主義導入ではなく、30人学級や教職員にゆとりを与えること。埼玉の地公労共闘会議は、成績率導入を阻止してきた。 特殊法人労連・育英労の広田副委員長は、過日事務局と交渉した。聖域なき「構造改革」のもと、奨学金を、資産のある人には教育ローンで対応する方向。奨学金への要求は増している。教育の機会均等を保障する奨学金と教育ローンといっしょにされたのでは大変。育英会をなくし、教育ローンのお客としてとりこんでいくねらい。権益のある道路公団をつぶすのは大変だが、族議員もいない育英会をつぶし、特殊法人をつぶしたとする。教育の機会均等を奪うことに反対する共闘の組織を作りたい。 最後に国公労連青木中執のシュプレヒコールでこの場の行動をし締めくくりました。 ◇11.30成功に向け意思統一〜公務労組連絡会中央総決起集会 参加者は、ふたたび日比谷野外音楽堂に引き返し、中央行動の締めくくりとして「2001年秋闘勝利10・24中央総決起集会」に結集しました。 会場は、公務労組連絡会の集会の前に開かれていた、民間の医療・福祉関連や航空労組連の共同集会が終わったばかりで、多くの仲間たちでごったがえすなかで、予定開始時間を約10分間オーバーして開始されました。 主催者あいさつに立った駒場議長は、「公務員制度や賃金課題とともに、公務労組として、雇用確保や平和を守る課題など国民的な課題で奮闘がもとめられている。秋から春にかけて連続的なたたかいが必要であり、この秋のたたかいを大いに盛り上げて、来年の春闘へ合流させよう」と、秋季年末闘争の前進にむけて奮闘をよびかけました。 集会には、民間労組を代表して通信労組の岩崎委員長が激励にかけつけてくれました。11万人リストラ計画などNTTの攻撃と対決し、この日も早朝から「総行動」に参加してきた岩崎さんは、「NTTリストラは法律違反の計画であり、国会で審議されている戦争参加法案と同じようなもの。何年も勤め上げ、50歳でなぜ首切りなのか、なぜ賃下げなのかと、職場からは怒りの声があがっている。11万人のリストラに反対する共同をひろげてたたかう」と、たたかう決意を込めた連帯のあいさつがされました。 各単産の決意表明では、5名の代表が登壇しました。全教の新堰(しんせき)副委員長は、テロ問題にしぼって発言し、「『教え子を再び戦場に送るな』のスローガンを掲げて50年がたつ、その立場からも、憲法違反の自衛隊の戦争参加は断じて許さないためにたたかう。ノボリを作成して全国で宣伝行動を展開し、職場からは『ハガキ行動』にとりくんでいる」と、自衛隊派兵を許さない決意が表されました。 国公労連の山瀬副委員長は、「行革推進事務局は、来週にも新人事制度を提案しようとしている。しかし、一方では、労働基本権の検討は先送りだ。それでは、やらずぶったくりだ。『改革』をやるなら労働基本権を返せ。返さないなら『改革』やめよと主張していく」と、「公務員制度改革」の現状をまじえて、たたかう決意をのべました。 自治労連の三宅書記長は、「この秋は、200万枚ビラなど国民と共同をひろげるたたかいを展開している。自治労連の政策に対して、保守・革新を問わず一致できるとの声が集まっている。定期大会では、小泉構造改革に反対して、3年間、ハラをすえてたたかいぬく方針を確立し、すべての自治体労働者と連帯してたたかうことを意思統一したことを報告しました。 郵政職場の「合理化」とたたかう郵産労の廣岡書記長からは、「郵政公社化に対するたたかいは9月から11月に重要段階をむかえる。全国いっせいのビラ配布行動などにとりくんでいる。安心して利用できる郵便局をつくるためにたたかう決意だ」とのべました。 最後に特殊法人労連の岩井副議長から、「政府がねらう特殊法人改革に反対してたたかう。テロ事件以降、原子力研究施設では24時間体制で警備が厳重になっている。日本が報復戦争に協力するからこそ、テロの標的にされかねない。そのことからも、報復戦争反対にむけて職場からとりくみを強める」との決意表明がありました。 これらの決意表明をうけて浜島事務局長は、今後のたたかいについて行動提起しました。とりわけ、当面するとりくみとして、3年連続の賃下げを許さない中央・地方確定のたたかい、全労連の「全国統一行動日」の11月21日をスタートとする公務労組連絡会としての「統一交渉旬間」でのとりくみ強化や、11月30日の「第2次中央行動」への結集を強調し、「公務員制度改革の大綱」にむけ総力を結集するよう訴えました。この行動提起を参加者の大きな拍手で確認し、今後のいっそうの奮闘にむけて決意を固め合いました。 集会は、全教青年部担当森山中執の発声による「怒りのシュプレヒコール」をくりかえし、最後に、松村副議長の閉会あいさつと団結ガンバロウで幕を閉じました。 集会開始時点のハプニングはありましたが、集会は最後まで整然と行われ、参加者は、新たな決意のもとに、職場や地域へ帰っていきました。 |