No.284
2001年10月5日
公務労組連絡会FAXニュース
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2001年人勧「完全実施」閣議決定に対する「幹事会声明」


政府は、本日(10月5日)朝、第2回給与関係閣僚会議及び閣議を開き、公務員の給与改定について「去る8月8日の人事院勧告どおり改定を行う」とういう取り扱い方針を決定しました。
公務労組連絡会幹事会は、この人勧「完全実施」取り扱い閣議決定に対する声明を 出し、「3年連続の年収マイナス」を許さない中央・地方のたたかいをすすめる決意を表明しましたので掲載します。併せて「閣議決定」及び関係資料を送ります。


〈幹事会声明〉
      2001年人勧取り扱い方針の閣議決定に対する声明

1.政府は、本日開催した第2回給与関係閣僚会議とその後の閣議で、2001年人勧
の取り扱いについて、「完全実施」を決定した。
 政府が「完全実施」を決定した2001年人勧は、人事院があくまで「民間準拠」に
固執する中で、一般職国家公務員の官民較差 0.08%(313円)にもとづく「暫定一
時金」の支給、3年連続となる一時金の 0.05月引き下げなどを主な内容とするもの
である。官民格差0.08%は、これまで史上最低であった昨年の0.12%をさらに落ち込
み、その較差をベースアップの改定に配分せず「暫定一時金」を支給することにして
いる。その一方、一時金の3年連続の引き下げによって、年収ベースで3年連続のマ
イナスにする過去最悪の内容であり、到底容認できるものではなかった。
 このため、公務労組連絡会は、勧告当日に政府・総務省と厚生労働省に、また9月
7日には財務省にそれぞれ要求書を提出し、対政府交渉を積み上げる中で、3年連続
の年収マイナスとなる給与法の改定反対、自治体や特殊法人の賃金決定への介入・干
渉反対、給与改善費の当初予算への継続計上、育児休業・介護休暇制度の拡充と所得
保障などの実現を強く迫ってきた。

2.こうした中で、政府は、本日、私たちの強い反対を押し切って「人勧完全実施」
の閣議決定を行った。この結果、「3年連続の年収マイナス」が公務労働者とその家
族の生活を直撃するとともに、人勧制度の影響下にある約 750万の労働者にも重大
な影響を与えることになる。また、一時金が今年12月期に 0.05月引き下げられるこ
とで、民間の年末一時金闘争や来春闘の賃上げにまで波及し、消費不況をさらに悪化
させることが懸念される。
 にもかかわらず、小泉内閣は、666兆円に膨れあがった財政赤字の責任を公務労働
者に転嫁し、定員削減・人件費抑制を打ちだしている。また、労働者・国民に「痛み」
を押しつける聖域なき「構造改革」の断行を叫び、雇用・賃金・社会保障破壊をすす
め労働者・国民生活の破綻を招いていることは重大である。
 また、地方自治体に対しては、ひきつづき「国基準以下」への適性化措置を求めて
おり、地方確定闘争における一層の賃金抑制攻撃が想定される。また、特殊法人に対
しては、事業・組織形態の見直しによる「給与の適正化」に言及するなど、政府がい
っそう介入・干渉を強めていることは断じて容認できるものではない。
 このように、今回の閣議決定は、公務労働者の生活と権利を守るべき政府の使用者
責任をまったく放棄し、公務員賃金の社会的な規範性や影響力の大きさをも一顧だに
しない極めて不当なものであり、続く国会段階でのたたかいがいっそう重要となって
いる。
 公務労組連絡会は、2001年人勧「完全実施」にもとづく「3年連続の賃金削減」
をあくまで許さないため、全国の職場・地方から緊急の総務大臣あて「要請打電」行
動に取り組むことを確認した。

3.小泉内閣と自公保3党は、9月27日召集の第153回臨時国会に、自衛隊がアメ
リカのテロ報復戦争に参加する「報復戦争参戦法」を提出し、一気に日本を「戦争す
る国」へと変える憲法違反や、「6大改革」路線にそって21世紀の日本を軍事大国化
の危険な道に入り込もうとしている。
そして、こうした「改革」の手先としての公務員づくりをねらって、「公務員制度
改革」がすすめられようとしている。単に公務員労働者の労働条件にとどまらず、「こ
の国の在り方」の問題であり、12月の「大綱」策定にむけて、たたかいがいよいよ
正念場を迎えている。
 こうした情勢のもと、公務労組連絡会は、「3年連続の賃下げ」と「公務員制度改
革」に断固反対し、国民本位の行財政確立、教育・福祉・医療の拡充などの実現をめ
ざして、春闘共闘・全労連との連携をさらに強めつつ、秋季年末から来春闘にむけた
公務・民間の共同闘争、小泉「改革」阻止をめざす国民的な共同闘争といっそう結合
させ、引き続く国会闘争と自治体・特殊法人の確定闘争をはじめ2001年秋季年末闘
争の勝利に全力で奮闘するものである。

  2001年10月5 日
                       公務労組連絡会幹事会


(参考資料)

公務員の給与改定に関する取扱いについて

 

平成13年10月5日

閣  議  決  定

 

1 一般職の職員の給与に関する法律の適用を受ける国家公務員の給与については、去る8月8日の人事院勧告どおり改定を行うものとする。

 なお、この給与改定を行うに当たっては、公務能率及び行政サービスの一層の向上を図るとともに、官庁綱紀の厳正な保持、公正な公務運営の確保に努めるものとする。

2 特別職の国家公務員については、おおむね1の趣旨に沿って、その給与の改定を行うものとする。

3 1及び2の給与改定については新たな追加財政負担は要しないが、我が国の財政事情がますます深刻化していることを考慮すれば、行財政改革を引き続き積極的に推進し、総人件費を極力抑制するとの基本方針は堅持する必要がある。

 そのため、行政事務・事業の整理、民間委託、人事管理の適正化等行政の合理化、能率化を積極的に推進する等の措置を講ずるとともに、定員については、「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本計画」(平成11年4月27日閣議決定)、「新たな府省の編成以降の定員管理について」(平成12年7月18日閣議決定)等に基づき、各府省とも、一層の新規増員の抑制及び定員削減の実施を図ることとし、引き続き国家公務員数の一層の純減を行う。さらに、公庫、公団等についても厳しい定員削減を実施する。地方公共団体についても、国の措置に準じて措置するように要請する。また、地方公共団体に定員の増加を来し、人件費の累増をもたらすような施策を厳に抑制する。

4 公庫、公団等においてその役職員の給与改定を行うに当たっては、国家公務員の例に準じて措置されるよう対処するとともに、事業及び組織形態の見直しを通じた給与等の適正化を進めるものとする。

5 地方公共団体において地方公務員の給与改定を行うに当たっては、現下の極めて厳しい財政状況及び各地方公共団体の給与事情等を十分検討の上、国と同様、行政の合理化、能率化を図るとともに、既に国家公務員又は民間の給与水準を上回っている地方公共団体にあっては、引き続きその適正化を図るための必要な措置を講ずるよう要請するものとする。(以上)

 

※この他の資料

 @内閣官房長官談話

 A総務大臣談話

 B人事院総裁談話

 C「地方公務員の給与改定に関する取り扱いについて」総務事務次官通知

 

@ 内閣官房長官談話

(平成十三年十月五日)

 政府は、本日の給与関係閣僚会議において公務員の給与改定の方針を定め、引き続き閣議において一般職国家公務員の給与改定にっいて人事院勧告どおり実施することに決定しました。

 本年度の国家公務員の給与改定に関する方針を決定するに際しては、民間が厳しい経済済状況にあること及び我が国の財政事情等を踏まえ、政府としては、納税者たる国民の理解の得られる適正な結論を出すべく、慎重に検討を進めてまいりました。

 本年度の人事院勧告がこのような民間の給与実態を反映し、職員の年間給与が三年連続でマイナスになるという激しい内容であることを踏まえ、人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立つて、国政全般の観点から議論を行った上で、本日、人事院勧告どおり実施することを決定したところであります。

 政府としでは、この給与改定の実施にいては、新たな追加財政負担は要しないが、ますます深刻化している財政事情等にかんがみ、行財政改革を引き続き積極的に推進し、総人件費を極力抑制するとの基本方針を今後とも堅持する必要があると考えております。そのため、行政の合理化、能率化を強力に推進するとともに、定員にいては、国家公務員数の一層の純減を行う所存であります。

 公務員諸君は、今回の決定が以上のような趣旨に基づくものであることを十分理解され、、国民の信頼にこたえ、公務能率及び行政サービスの一層の向上を図るとともに、官庁綱紀の厳正な保持、公正な公務運営の確保に努めるよう強く期待するものであります。

 

A 総務大臣談話

平成十三年十月五日

 政府は、本日の閣議において、一般職の国家公務員の給与改定について、人事院勧告どおリ実施する決定を行いました。

 この決定を踏まえ、総務省としては、今後、関係府省との連携を密にしつつ、早急に法案を国会に提出できるよう努力する所存であります。また、行政改革に積極的に取り組むことを基本とし、従来にも増して、行政事務・事業の整理、人事管理の適正化等行政の合理化、能率化を強力に推進するとともに、引き続き厳しい定員管理に努めてまいる所存であります。

 また、地方公務員の給与改定については、国家公務員の給与改走に準ずるべきものと考えます。

 地方公務員の給与改定を行うに当たっては、地方財政が、引き続き極めて厳しい状況にあり、その健全化が重要な課題となっていること及び地方公務員の給与のあり方について国民の厳しい関心が寄せられていることを十分認識し、給与水準等が不適正な団体にあっては、給与制度・運用の見直しを行うなど、必要な是正措置を併せて講ずるべきであります。

 なお、各地方公共団体においては、分権型社会にふさわしい行政体制の整備に努める必要がありますので、引き続き、数値目標を掲げた定員適正化計画の着実な実行及びその積極的な見直しを行うことにより人件費の抑制を図るとともに、自主的・計画的な行政改革の推進と簡素かつ公正を旨とした行政運営に一層努カを払われるようお願いいたします。

 

B 人事院総裁談話

平成13105

人事院総裁中島忠能

 本日の閣議において、先に人事院が行った勧告どおり、公務員の給与を改定することが決定されました。

 引き続き厳しい諸情勢の中にあっても、公務員の給与を情勢適応の原則に従い適切に決定することは、公務員の給与について国民の理解を得るとともに、能率的な行政運営を確保する上で、必要なものと確信します。

 関係各位におかれましては、引き続き速やかな改定の実現に向けてご尽カを賜りたいと存じます。

 公務員諸君においては、3年連続で年間給与マイナスという極めて厳しい内容の改定となったところですが、現下の厳しい杜会経済情勢の下で、全体の奉仕者としての使命を自覚し、国民の公務に寄せる要請にこたえるよう、一層職務に精励されることを改めて要望します。

 公務員の給与は、公務員が高い倫理観と士気をもって職務に精励するための基礎でありますが、同時に国民の目から見て適切・妥当であると認められる必要があります。人事院としても、このような観点から、引き続き公務員の適正な勤務条件の繰定に努めるとともに、これまでにも増して国民の理解が得られる公務員給与の実現を図っていきたいと考えております。

 

C                           総行給第63

平成13105

各都道府県知事 殿

各指定都市市長 殿

総務事務次官

地方公務員の給与改定に関する取扱いについて

 

 本日、公務員の給与改定に関する取扱いについて、別紙のとおり閣議決定が行われました。

 今日、我が国の行財政を取り巻く環境は極めて厳しく、政府においては、行財政改革を引き続き積極的に推進しているところです。

 地方財政にあっても、引き続き極めて厳しい状況にあり、その健全化を図ることが重要な課題となっています。

 一方、我が国は、急激な情報化社会の進展、少子・高齢化の進行、経済構造の変化、国民の価値観や生活様式の多様化など、様々な分野において構造的な変化に直面しており、地域の総合的な行政主体である地方公共団体はこうした課題に的確に対応し、活力ある豊かな地域社会づくりに向けて主体的な役割を担うことが求められております。

 このような状況の下、地方の自立に向けての構造改革が求められる中で、地方行政に対する住民の期侍に応えるためには、地方公共団体は、自ら徹底した行財政改革に取り組むなど、分権型社会にふさわしい行政体制の整備に努める必要があります。

 地方公務員の給与については、各地有公共団体において適正化のための努力が払われてきているところでありますが、なお一部の地方公共団体においては、給与水準、給与制度及びその連用に問題が残されており、その適正化が急務となっております。

 したがって、今回、国家公務員の給与改定に伴い、地方公務員の給与改定を行うに当たっては、このような状況を十分踏まえ、閣議決定の趣旨に沿い、特に下記事項に留意の上、適切に対処されるよう要講いたします。

 なお、地方公営企業に従事する職員の給与改定に当たっても、これらの事項を十分勘案の上、給与の適正化が図られるようお願いします。

 また、貴管内の市区町村に対しても併せて周知されるようお願いします。

 

 

1 地方公典団体における職員の給与改定を行うに当たっては、現下の地方行財政の状況並びに人事委員会の給与に関する報告及び勧告を踏まえつつ、各地方公共団体の給与実態等を十分検討の上、次の点に留意して所要の措置を講ずること。

 (1) 現に国家公務員又は民間の給与水準を上回っている地方公共団体にあっては、漫然と国の給与改定に準ずることなく、給与改定の見送り、不適正な初任給基準等給与水準を高める要因となっている総与制度及びその運用の見直しを行うなど、必要な是正措置を講ずること。

 (2) 国においては、期末手当及び期末特別手当について、民間における支給割合との均衡を図るため、支給月数を0.05月引き下げることとされたとろであるが、地方公共団体においても国家公務員に対する措置と同様の措置を講ずること。

 (3) 国における高齢層職員については、民間賃金の動向への対処や公務における給与配分の一層の適正化を図るために、昇給停止年齢を原則55歳に引き下げる等の措置が講じられているところであり、地方公共団体においても国家公務員に対する措置と同様の措置を講ずること。

 (4) 国においては、勤務実績等をより適切に反映さるるため、鋤勉手当の成績率の幅を拡大し、特に、特定幹部職員については一般の職員より期末・勤勉手当に占める勤勉手当の割合を拡大する等の措置が講じられているところであり、地方公共団休においても国に準じた措置を講ずること。

 (5) 国家公務員の調整手当については、昨年、地域における民間賃金、物価、生計費を指標とした上で、支給地域及び支給割合の見直しが行われたところである。

   地方公務員の給与は基本的に国家公務員の給与に準拠することを適当としていることから、地方公共団体における調整手当の支給地域、支給割合についても、国と同様に、地域の民間賃金等を指標として見直しを行う必要がある。この場含、調整手当制度の趣旨を十分考慮し、下記事項に留意すること。

 ア 国の支給割合を越えて調鍵手当を支給している地方公共団体及び国の支給地域に該当しないにもかかわらず調整手当を支給している地方公共団体にあっては、これを是正すること。

 イ 国の官署が所在しない地方公共団体で既に調整手当を支給している地方公共団体にあっては、調整手当制度の趣旨に基づき、支給地域として定める根拠及び決定基準を明確にすること。

 ウ 国においては、昨年の見直しに伴い、支給割合の引下げ又は指定地域の解除となった地域においては、平成16年度より段階的に引き下げられることになっているため、当該地域を有する地方公共団体で、まだ、国と同様の措置を講じていない地方公共団体にあっては、国と同様の措置を講ずること。

(6) 級別職務分類表に適合しない級への格付け(いわゆる「わたり」)を行っているものその他実質的にこれと同一の緒果となる級別職務分類表又は給料表を定めているものなど、給与制度及びその運用が不適切な地方公共団体は、必要な是正措置を講ずること。

(7) 国における暫定的な一時金については、来年以降生ずる官民給与の較差と合わせて俸給表や手当の改定等の措置をとることを前提に、月例給について算出された較差の年額相当額を支給するものであり、従来の手当と異なる性質であることから、地方公共団体においては、今回、国が措置した経緯や制度の趣旨を十分に踏まえ、適切な措置を講ずること。

  また、暫定的な一時金の創設のため必要な地方自治法第204条に係る改正については、 一般職の職員の総与等に関する法偉(以下「給与法」という。)の改正と同時期に行うことを予定しているので、地方公共団体においては、給与法及び地方自治法の改正等を踏まえて適切に対処すること。